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『東方死手帳 Act2 Episode8 Begin fo End』 作者: ヨーグルト

東方死手帳 Act2 Episode8 Begin fo End

作品集: 22 投稿日時: 2010/12/18 23:56:15 更新日時: 2010/12/19 12:27:26
魅魔のことは、ノートに触れたものは全員見られるようになった。(魔理沙 アリス 早苗 藍 はたて ルーミア など)
魅魔は動揺などはしていないものの、魔理沙を見ながら「くすくす」笑っていたる。
魔理沙はこれを、アイコンタクトなどで軽く受け流し、早苗達の方に目を向けた。

「で、魅魔さん………でしたっけ」
「これはこれは、Lさん、もとい、早苗さんにお会いできて、この魅魔、恐悦至極なるぞ?」
「そんなことはどうでもいいのですが………」

早苗はノートをつまむように持ち、魅魔に質問をした。

「このノートに名前を書いて死ぬのは本当なのですか」
「本当も何も………それは真実だぞ? 噓だと思うなら、レミリアの名前を書いてみるといいではないか」
「何?」

その発言を聞き、レミリアは怒りの感情を爆発寸前で止めながら、はたての拘束から逃れようとする。

「これはまずい発言であったか? 気にすることは無いぞ、レミリア。 こいつらに証明するだけのことだ、心配することは無い」
「(や、やめッ!!)」
「大丈夫だ、心臓麻痺などと、人体的に苦しい殺し方はしない」

魅魔はレミリアの持っていたペンを奪うと、ノートに名前を書き始めた。

「Remilia………Scarlet………紅魔館にいた時も気になってはいたが、やはり、紅い悪魔の異名を持つ者はお前だったか………懐かしいような懐かしくないような。 昔は友人やら誰かからよく噂は聞いていたが」
「…………!!」
「安心しろ、今、ファミリーネームにさしかかった所だ、効果は現れぬよ。 それに、死因を書くから、後、約七分は生きていられる」
「………」

目線をレミリアからそらし、ペンを更に走らせる。
早苗だけでなく、魔理沙もアリスも、このばにいる者は全員固唾をのんでいる。

「それで、死因はどちらの方がいいと?」
「………」
「解答無しか、それとも? いやはや、困ったものだな。 これでは心臓麻痺になってしまうが………最も、この幻想郷にいい死因を作り出す因果も何も無いな」



Remilia=Scarlet(レミリア・スカーレット)



「どれ、今まで外の世界の人間を何人も殺してきたお前に取っては相応しい死に方だろう?」
「やめッ!!」

レミリアははたてから離れると、魅魔に殴り掛かった。
しかし

「ここで悪あがきとは………悪魔も堕ちたな」

魅魔はレミリアの両腕を押さえ、顔面を蹴った。
口元から微量の血が飛ぶ。

「さてと、六分四十秒だったか? まだ時間はあるな」
「ええ、でも、レミリアさんの名前を書いて大丈夫だったんですか?」
「Lよ、それほど心配することではない。 私がキラだというのなら捕まえればいいまでだろうが」
「ですが」
「だろうな、百%の証拠をキラ全員に突きつけるまではお前も下手に手は出せぬものだ。 面白い」
「………」
「元気が無いな。 とりあえず、神にでも天にでも祈っておくがいいぞ、レミリア」
「死にたくない…………」
「よいではないか、とりあえず天国にでも逝って、感想を後で聞かせておくれ? ああ、死人に口無しだったな」

六分が経過。

「細かい話は後で他の人から聞いておくか、どれ、早苗………効果は自分の目で確かめるものだ」
「………」

■■■■■■■■■■

   東方死手帳 
    Act2 Episode8
        Win of Killer

■■■■■■■■■■

「死亡………確認………」

藍はそう呟いた。
早苗達に囲まれながら、レミリアは皆の前静かに息を引き取った。
心臓麻痺で死ぬ以上、静かでもなんでもないのだが、場は異常なほど静かになっている。

「ノート、本物だ」
「どうしますか?」

藍はノートを拾い上げると、そう言った。
早苗は少し迷ったが、

「とりあえずそのノートは取っておきましょう。 魅魔さんが言っていた通り、他にもキラがいるはずですから」
「そうですね」

■■■■■■■■■■

レミリア・スカーレット:死亡(心臓麻痺)
フランドール・スカーレット:死亡(心臓麻痺)
紅美鈴:死亡(心臓麻痺)
パチュリー・ノーレッジ:死亡(心臓麻痺)
小悪魔(仮):死亡(心臓麻痺)

レミリアは逃走を図る際、邪魔者は削除、というような形で、他の紅魔館メンバーはノートに名前を書いて殺したようだ。
納得はできないが。
ただ一人、咲夜の名前だけが書かれていないのがどうもひっかかるのだが、それはそれで何かあるのだろうと考えた。
ノートに書かれずに死亡したと考えるのが吉だろう。
それなりに入り組んで入るのだが、やはり、早苗から見ていろいろと不服な所があるようだ。
魅魔が簡単に、自分がキラだと自白するような発言、そういったところが気に入らなかった。
機械の前で「む〜っ」とうなりながら、早苗は考えを続けた。



早苗の考え:
そもそも、レミリアの持っていたノートに書かれていたのは文などで、今回のノートとのつながりがいまいちだった。
レミリアは今回より前から活動したことになってしまう。
もともとの容疑がかけられていた魔理沙とアリスは無実。
ならば、今までの捜査の結果から来た二人の行動はいろいろとおかしくなってしまう。
捜査は無駄だった?

ルーミアの考え:
夢オチ

はたての考え:
魔理沙やアリス、含め、レミリアに容疑がかかってるのなら、捜査は続けても損はないのでは。
本人に迷惑がかかるとの考えなら、自制しながらやるべきではあるが。



「………」

魔理沙はノートをずっと見つめている。

「ようやく所有権が戻ってきたか、魅魔」
「あとは小町を呼んで戻してくるだけだな。 ノートは今、私が持っているからこれに触れば万事オーケーだ」
「計画通りだ、本当に、計画通りだよ………あとは名前を書いて終わりだ」
「だが私たちの主義として、もうすこし追いつめてからでも遅くはない。 前回お前が名前間違えたせいで早苗は生きている」
「だからこそだ」

■■■■■魔法の森■■■■■

魔理沙はアリスと一緒に森の中に入ると、小町を捜し始めた。
魅魔の情報だと、小町はこの森の中のどこかをほっつき歩いているらしい。
声を出して呼ぶと、怪しまれるだけでなく、お互い協力して人を殺しているとバレてしまうのである。

暫くすると、アリスが小町を見つけた。

「おお、やっと所有権が戻ったか」
「ええ、苦労したわよ。 ほとんど私は何もしてないようなものだけど」

アリスはそれだけ言うと、魔理沙と魅魔に向き直って手招きをした。

「魔理沙もお疲れさまだな」
「ああ」
「とりあえず、これで私たちは、Lをもう殺してもいいようなもんだ」
「ただ殺すだけじゃつまらないからな。 これから話す、いいか?」



四人は魔理沙の自宅に集まり、話し合うことにした。
同じフロアに何人もが集まると、結構狭く感じる。

「とりあえず、早苗の名前は魅魔に書いてもらう」
「は? 魔理沙が書くんじゃ」
「いや、私にはまだやることがあるし、それなら一番手が空くのは魅魔だ」
「だったら小町に書かせてもいいだろう」
「魅魔のほうが合理的っていうかなんていうか」
「まぁいいか、とりあえずは私が引いて、そのあと一斉に殺すって言うことか?」
「いや、信用というものもあるから、殺すのはL、要するに早苗だけで、他のは滅多なことが無い限りは殺さない」
「そうか」

■■■■■■■■■■

翌日。
メンバーはいつもの通り、妖怪の山のとある場所に集まったのだが、少しだけ違うのであった。
早苗も魔理沙も、他の面々もいるのだが、ルーミアただ一人がいなかった。
魔理沙的には、どうでもいいやつ、みたいな存在であったからさほど気にしない。
早苗もあまり気にしていない様子で、むしろ、いないことに気づいていないぐらいの態度。
魔理沙と早苗を除き、他のメンバーは違和感を覚えつつも、他の二人のようにいつも通りに過ごすことにした。

「レミリアさんを捕まえましたが」

早苗はモニターにウインドウを二個ほど出現させた。
右のウインドウを指差す。

「人里の方で、恐らく罪も無い人が三名ほど死にました」

さらに左のウインドウをさす。

「調査としてはたてさんを飛ばしてみましたが、依然として証拠は掴めず」
「やはりキラは他に?」
「そうでしょうね………魔理沙さんもアリスさんもキラじゃないとして、レミリアさんが死んでもなお、人は死んでいる」
「?」
「魔理沙さんとアリスさんには伝えていませんが、実はここ数日、レミリアさんが捕まった辺りから再び、人が死んでいるんです、心臓麻痺で」
「『お決まりのパターン』ということか?」
「そうなります」



魔理沙はレミリアが捕まったあの日、ノートに触り、記憶を取り戻した。
所有権が戻り、計画通りとなった。
自宅に帰り、ノートを広げると、魅魔の報告をたよりに、人里の、捕まってすらいない人の名前を数名書いた。
魔鏡でそれらの人間の顔を映し出し、名前を書く。
書くだけでは駄目なので、死ぬ時間帯を数時間置きにする。



「おそらくペースもあがるのではないかと思われます」
「(確かにお前の推測は当たっている。 時間をずらすだけでなく、今日の為に大量の人を最速パターンで殺すように設定した。 もうそろそろその時間だ)」
「現在は午前十時です」



同日。
キラの殺しのペースは加速する。

今日、人里での、(性格的に)悪の人物が二十七名殺された。

翌日。
妖怪の山で、見張り役の天狗が三名死亡。



■■■■■■■■■■

「駄目です! キラの殺しが止まりません!!」
「やはりまだキラはこの世にいることに………」



魅魔はノートを取り出し、早苗の名前を書き始めた。
これでこちら側の勝利なのだと信じきり。

「?」

頭上に表示されている名前。





という文字を一文字ずつゆっくりと書いていく。



「もう一度! 調査役の藍に繋いでください!!」
「はい!!」



「おい」

いつの間にか、魔理沙が魅魔の後ろに忍び寄っていた。
魅魔は振り返るとノートを魔理沙に渡した。

「心臓麻痺でいいのか?」
「ああ」
「最後の 苗 という字は自分で書いてくれ」
「いや、魅魔に書いてもらった方が良い」
「そうか」

魅魔は苗の字、最後の一画を書き始める。
その時。

「?!」
「あるよなー、こういうパターン」

今、魅魔が早苗の名前を書いている頁は右。

「ほれ、左の頁を見ろ、お前の本名だぞ」
「!?」
「小町に教えてもらったカイはあるよな、お前自身が死ぬことに対しては、小町は全然躊躇しなかったぜ」
「な、なにをするんだ! 何故私の名前を!!」

魅魔は魔理沙の持っていたペンを取り上げると、そこらへんに投げ捨てた。

「もう書き終わってる、早苗の名前も魅魔が書き終えている。 これで相打ちだ」
「はめたな!! この私を!!」

■■■■■■■■■■

「藍さん!!」

その頃、魔理沙の予測通り、早苗は混乱していた。
魔理沙は早苗の横に並ぶと、一緒にモニターを見つめた。

「早く進めてください!!」
『天狗数名と自警団たちが通してくれないんです!!』
「ああ!! くそっ!!!」

そして



ドクンッ



時が止まったように感じる瞬間。
早苗は椅子からゆっくりと………体勢を崩れさせる。
何のせいでもなく思えるが、これはノートのせい。

早苗の体が地面に叩き付けられるように倒れる。
魔理沙はそれを見下ろすように見た。

「ぁ…………な……ぜ………………こ…………」

早苗は苦しそうな顔で魔理沙を見上げる。
心の中で「こいつがキラか」と思いながらも、声すらあげられずに、ただただ魔理沙を見るだけだった。

「私は…………間違って……なか………………が………ま…………………」
「………」

早苗はゆっっくりと目を閉じる。
魔理沙はあくまで平然を装おう。
はたては驚愕した顔で立ち尽くしており、現状が理解できない。

「う」

死んだ早苗を抱えると、魔理沙は絶叫した。

「うわああああああああああぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! 早苗ぇぇぇ!! 死んでしまったのか?! 目を覚ませぇぇぇ!!」
「お、落ち着きなよ、魔理沙………」

はたての声も、魔理沙には届かない。

「こ、殺される!! 私たちも殺されるぞ!!」
「!!?」

■■■■■■■■■■


















































「何でしょうか、紫様」

幻想郷の大賢者、八雲紫に呼び出された二名。
地霊殿地獄街道に住まわる、鬼の一人である星熊勇儀。
そしてもう一人は、人里に住まわる、幻想郷縁起の筆記者、稗田阿求だった。
勇儀は仁王像のように直立し、紫をジッと見つめている。
阿求は地面に座り、何を言うのか半分楽しみで待っていた。

「突然で済まない」
「そんなことはどうだっていい、紫」
「そうです、何か御用があるのだから」
「………」

「早苗が死んだ」

「…………!!」
「………」

二人は反応してるのかそうでないのか、とりあえず驚いてはいる。
先に反応したのは勇儀。

「それってどういう!?」
「文字通り、いや、発言通り………早苗が死んだ、妖怪の山で、心臓麻痺だ」
「え?!」
「場には魔理沙とはたてがいたが、反応すら出来ない状態だったらしい。 ノートに名前を書く暇と隙はなかっただろうし」
「く………」

勇儀は拳を握る。

「それは」

阿求は落ち着いた態度で質問をする。

「私たちにどうしろというのですか?」
「言うまでもないが、早苗の後を継いでほしい」
「………でしょうね」

勇儀は阿求を指差し、眉間にしわを寄せる、

「てめぇ、どうでもいいのか!?」
「どうでもいいわけありません、紫さん、どちらかが、または、どちらもがL、いや、L側につけってことですよね」
「ええ」
「わ、私はつかねぇぞ! 私は私で行動させてもらう!!」

理由不明の激昂により、勇儀は退室する。
紫は阿求に声をかける。

「どうする?」
「私は聞き入れてもいいです。 メンバーを後数名追加した方がいいですね」
「そう言うと思ってた」

■■■■■■■■■■

早苗の墓の前、魔理沙と小町は二人立ち尽くしていた。
小町は半笑しながら、横目で魔理沙を見ている。

「………」

魔理沙は顔を下に向けてはいるが、泣いていたりするのではなく、笑っているのである。

「どうだっ!! 早苗!! 私の勝ちだ!!」
適当な終わり方になってしまった。
すいません。

というわけで、ようやく終盤に入るわけなんですが、どうでしょう。
メロ役とニア役の配分は。
勇儀は強引すぎたかもしれませんが、阿求はぴったり(?)だったと思います。
一%ぐらい楽しみにしてくださいね………。

さてと、アジト爆破とかは省きますか。



次回なのですが、このまま続きを書くか、
映画曰く『Change the World』を書こうかどうか迷っています。
皆さんはどちらがいいでしょうか。
ヨーグルト
作品情報
作品集:
22
投稿日時:
2010/12/18 23:56:15
更新日時:
2010/12/19 12:27:26
分類
魔理沙
小町
アリス
魅魔
早苗
阿求
勇儀
その他
デ○ノート
前回よりちょっと短め
十二時二十七分頃に修正
1. 通りすがりのKY ■2010/12/19 10:13:24
毎回楽しく読ませてもらってます
でもまさか早苗が死ぬとは…

誤字修正
口元から微量の地が飛ぶ。
       ↑
       血  
       で
       は
       ?
       
2. NutsIn先任曹長 ■2010/12/19 11:54:35
・本日の誤字報告
『魅魔は同様などはしていないものの』:同様→動揺?

紅魔館メンバーが咲夜以外全滅とな!?
『帳面』には日本語でなくてもOKと。
さらに小悪魔みたいなあだ名でもいいのか!?実際はちゃんと真名が書かれたのかな?
よくある本名を名乗らない理由は、このような事態を避けるためなんですけどね。

何故、魅魔様に早苗を殺らせた後で始末したんだろう?
L側の捜査をこれ以上進めなくすると同時に、向こうが確保した『帳面』を使用できなくするためかな?

魔理沙の勝利宣言が負けフラグにしか聞こえない…。
紫は裏で動いていたのか。
面白ければどちらでもかまわないので、続きを楽しみにしています。
3. スリップスカル ■2010/12/19 18:18:14
だんだん、原作と重なって見えてきた。

とうとう早苗さんがお亡くなりになられましたな。ご冥福を祈ります。チーン(_ _)

メロとニアの配役が結構合ってますねw勇儀は少し強引かもしれませんが、いいと思いますよ^^

Change the worldも是非とも書いてもらいたいです
4. ■2010/12/19 19:20:02
まりさが、「バカやろーーーーッマツダ!!誰を撃ってる!!」的な事になるか、それとも勝ち続け新幻想卿の神として君臨するか・・・。wkwktktk。
5. ヨーグルト ■2010/12/22 17:25:13
>通りすがりのKY様
毎度ありがとうございます。

>先任曹長様
毎度ありがとうございます。

ノートにはきっと、本名がかかれていたのでしょう。
魅魔様はきっと、魔理沙にとって邪魔だったのでしょう。

>スリップスカル様
勇義はたぶんあまり、活躍しないと思います。

>n様
ここは産廃。
高確率でバッドエンドがおとずれる。
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