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『幻想郷サッカー元年』 作者: 液便

幻想郷サッカー元年

作品集: 23 投稿日時: 2011/01/14 14:47:54 更新日時: 2011/01/21 21:34:00
幻想郷においてサッカーが流行するのは必然的なことだったと言ってよいだろう。
そもそも弾幕ごっこに興じる少女たちは闘争に餓えており、戦争の代替としてのスポーツと呼ばれるサッカーが受け入れられない筈はない。

幻想郷の夜。一人の男が、立派なスタジアムを見上げていた。男は八雲紫によって外界から招かれたスポーツライターである。紫から幻想郷サッカーの普及や教化を依頼されており、早速この日行われる『守矢サブタレイニアンvs幻想郷代表』を観戦しに来たというわけだった。

紅魔館の肝煎りで建設されたスタジアムはクラシックな作りではあるが、外の世界のそれに劣らぬ立派なもので、最大で三万人が収容できる。天然の青芝がまばゆい。
しかし観客の入りはまばらなもので、紅魔館から来たと思しき妖精メイドの応援団の他には、里人の群がぽつぽつと入っているにすぎない。酒盛りをしている者も居る。

「まだまだ今は幻想郷サッカー創成期というわけだな」

男は腰掛けると、「幻想郷サッカーマガジン 別冊新春号」を取り出した。
この雑誌に本日対戦する両チームの選手紹介、分析記事が載っているのだ。
文責・稗田阿求。
男はさほど期待せずにページをめくった。
両チームの布陣と詳細な解説が、見開き2ページに渡りびっしりと掲載されている。





『守矢サブタレイニアン』

−−−−−−−−−−古明地こいし(FW)−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−星熊勇儀(MF)−−−−−−−−−−−−−
−−−−射命丸文(MF)−−−−−−−−−洩矢諏訪子(MF)−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−古明地さとり(MF)−火焔猫燐(MF)−−−−−−−−
−−犬走椛(DF)−−−−−−−−−−−−−−−東風谷早苗(DF)−
−−−−−−−霊烏路空(DF)−−八坂神奈子(DF)−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−黒谷ヤマメ(GK)−−−−−−−−−−−−

監督・八坂神奈子(選手・キャプテン兼)

控えと交代パターン
FW…秋穣子(←こいし)
MF…秋静葉(←諏訪子)、河城にとり(←さとり)、水橋パルスィ(←燐)
DF…姫海棠はたて(←椛or早苗)、鍵山雛(←DF陣に追加)
GK…キスメ(←ヤマメ)

・4-5-1と見せかけて、星熊勇儀をトップ下の1.5列目に置くシステム。



◎FWについて

・古明地こいしは裏抜け系のFW。相手のディフェンスの裏を突く動き、マークを外す動きを非常に得意としており、良い意味でのステルス性能を持っているといえる。シュートはダイビングヘッドによるものが多い。
・諏訪子がゴール前に上げた玉に飛び込んだり、勇儀のポストプレーにあわせワンタッチでゴールを狙うなど、シャドーストライカーとして機能する。鋭いボール奪取も見せるが、ピッチ上を悠々とふらつく癖があり、守備面においてはあまり期待できない。



◎MF陣について

・トップ下、星熊勇儀は強靭極まりない身体能力とメンタルの強さで君臨する。一対一における当たり負けのまず無い、抜群のボールの収まりの良さで攻守の要として活躍する。
・およそ異次元のフィジカルから繰り出される重戦車ドリブルは脅威であり、ファウル覚悟で削りに来た相手選手の方が逆に痛がって倒れる、といったシーンも見受けられる。
・その頭部の角の形状から、ヘディングすることが非常に難しく、ボールが突き刺さりかねない。本人もヘディングを自重しており、ポストプレーの際なども胸でトラップする。これによって彼女の得点力、ひいてはサッカー選手としての能力はかなり削がれている。
・よって結果的に、勇儀は強靭なボールキープとドリブル突破、ポストプレーで味方の得点をアシストすることのほうが多い。彼女がセンタリングをトラップするのにあわせ、射命丸やこいしが飛び込んでくるというパターンが多い。


・左サイドの射命丸文はスピードスター。縦横無尽にピッチを走り回る。なんといっても2列目からの飛び出しを得意とし、FWを追い越しての得点も多い。脚だけでなくプレーの判断も早いのが強み。MFではあるが、得点力という点で幻想郷屈指の存在。

・右サイド、洩矢諏訪子の最大の武器はパス・シュートにおける多彩なキック。前線での配球役であり、いかなる悪天、荒れたピッチでも彼女の蹴るボールは不思議と安定している。このチームのFK、CKはまず諏訪子が蹴る。小柄だが、意外なフィジカルの強さから来るボール奪取力や、闘志も持ち味。サイドバックの東風谷早苗との連携も良い。


・左ボランチの古明地さとりは、中盤の底からゲームを組み立てる。
・しかし彼女のプレースタイルは往々にして外野からの批判を呼びやすい。まず一つに、守備が「軽い」とされること。パスコースを塞ぐようなゾーンディフェンスは得意だが、対人守備、特に素早いカウンターやゴリ押しのパワープレイに対しては弱さを露呈する。フィジカル頼りのプレーは苦手とされる。
・二つ目は、縦に出すパスよりも、横、後ろへのパスが多く、積極性、速攻性に欠けるとされていること。
・しかしあとから試合全体を見渡したとき、彼女にゲームメイカーとしての判断ミスがほぼ存在しないという事に気付く。横、後ろへのパスも必然性があるものであり、試合全体を見渡しゲームを組み立てる役割において、彼女の存在は欠かせないといえよう。
・チームメイトは口々に「さとりのパスは受けやすい」と評する。
・また、PKに関して彼女は絶対的な強さを誇る。ほぼ確実に相手キーパーの飛び出しとは逆の方向に、大して威力の無い球をポンと蹴り、それが入る。


・右ボランチの火焔猫燐は、読みの鋭さとカバーリングの良さで守備に貢献する。対人守備の際の体の入れ方にも長け、ファウル無しでのボール奪取も得意。
・センターバック、サイドバックもこなせるユーティリティー性はチームにとって貴重な財産。
・霊烏路、八坂の両センターバックに攻撃意識が高く、東風谷早苗や古明地さとりの守備にやや難があるとされるため、彼女が守備のカバーに走り回るシーンは多い。彼女のハードワークにこのチームが支えられているという見方もできる。



◎ DF陣、GKについて

・右サイドバックの東風谷早苗。彼女は若干フィジカル面に課題を抱え、また守備に不安があり、まだプレイヤーとしての完成度は低い。ただ稀に素晴らしいクロスを供給する事があり、その攻撃センスにより起点となることを期待されている。洩矢諏訪子、八坂神奈子との連携も非常に良い。
・最近はプレーに自信がついてきているが、その反面新たな課題も指摘される。対峙する相手が小柄な妖怪選手であったりすると、あからさまな肘打ちを仕掛け赤紙退場、果ては差別的で悪質な捨て台詞を浴びせ一試合の出場停止処分を食らうなど、メンタル面での課題が浮き彫りになってきている。

・左サイドバックの犬走椛。彼女の売りは90分間走り回る運動量。右サイドの東風谷と比べるとかなり守備的な働きが多く、献身的な動きで相手の攻撃を食い止める。視野の広さも長所である。
・ただしクロスの精度に若干難があるのと、現状射命丸との連携が噛み合ってないのが課題。


・左センターバックの霊烏路空は、八坂神奈子と共にツインタワーを形成する。守備における激しい競り合いと足元の技術に案外長けているのが持ち味。高さを活かした守備も勿論強みであるが、ヘディング自体は苦手なのかセットプレーにはあまり期待できない。
・FWのポジションに憧れがあるらしいのと、頭脳に問題があるのが相まって、DFという立場を省みない軽率な攻撃参加をする場面が見られる。その度に神奈子やさとりから怒られているが、ミドルシュートの威力は高い事からチームの一つの切り札でもある。


・八坂神奈子はこのチームの監督兼選手。まさに大黒柱というべき存在であり、常に味方を大声で鼓舞している。
・長身と強靭なフィジカルを活かし、最終局面で相手の攻撃を食い止める。対空迎撃砲としての性能は完璧と言ってよく、ヘディングクリアで再三相手の攻撃の芽を摘む。
・DFとして並外れた得点力を持つ。セットプレーからの得点も当然多く、試合の終盤になっても引き分けの場合などは、果敢に攻め上がり得点を演出する。

・GK黒谷ヤマメは身長の割にハイボールに強く、器用であり大きな欠点が無い。派手さは無いがその安定性こそがGKとしての彼女の強みである。内に秘めた闘志は逆境でこそ発揮される。


◎ 戦術、控え選手について

・全体的に運動量が多い。基本的には守備的なチームであり、前線でボールの収まり所となる星熊勇儀、スピードスターの射命丸によるカウンターが相手チームにとっての脅威となる。

・比較的まとまりのあるチームであるが、選手層の薄さは明らかである。例えば右サイドバックの東風谷早苗が退場処分を食らおうものなら、代役は本職ではない火焔猫燐か、本来左サイドが適任の姫海棠はたてしかいなくなる。

・星熊勇儀の体調が二日酔いなどで思わしくない場合、変わって八坂神奈子がトップ下に入る。この場合右センターバックには火焔猫燐を置き、右ボランチに鍵山雛を置く。

・河城にとりは精巧な縦へのスルーパスを得意とする。格下相手、もしくは後半に一気に攻勢をかけたい場合、古明地さとりより有効に機能する場合も多い。

・格上相手にドン引きの守備的な戦術を取る場合、古明地こいしの1トップを外し、アンカーの位置に鍵山雛を置く事が考えられる。

・守備に追われがちな火焔猫燐の位置に水橋パルスィを投入、変わりに火焔猫燐を中盤に上げ攻撃参加させるというパターンもある。水橋パルスィは対人守備を得意とし、特に相手がエース格やスター選手である場合は、執拗極まりないスッポンの如きマークと激しい削りを見せる。試合後半の守り抜きたい時に古明地さとりと交代することもある。







『幻想郷代表』

−−−−−−−聖白蓮(FW)−−−−−藤原妹紅(FW)−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−博麗霊夢(MF)−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−八雲藍(MF)−−−−−−−−−−−−−−−十六夜咲夜(MF)−
−−−−−−−−風見幽香(MF)−−レミリア(MF)−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−永江衣玖(DF)−−−−上白沢慧音(DF)−−−−−−
−−−−−−−−−−−−八意永琳(DF)−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−紅美鈴(GK)−−−−−−−−−−−−

監督・八雲紫
キャプテン・八意永琳

控えと交代パターン
FW…魔理沙(←白蓮)、萃香(←妹紅)
MF…アリス(←霊夢)、橙(←藍)、フラン(←咲夜)、
パチュリー(←レミリア)、妖夢(←幽香)
DF…村紗(←慧音)、天子(←衣玖)、幽々子(←永琳)
GK…レティ(←美鈴)

・3-5-2のダブルボランチ型。



◎ FW陣について

・左FWの聖白蓮。見た目は柔和そうだが、彼女にはFWとして求められる要素の殆どが備わっている。抜群のスピードと動き出し、キープ力、ポストプレーをこなす能力、オフザボール時の動き、全てのレベルが高く、非常に完成度の高いFW。
・しかしおそらく彼女の気質的なものも災いしてか、今一つ決定力に欠ける。FWとしては気が優しすぎるのかもしれない。ゴール前で譲り合いの精神を発揮してしまう事がある。

・右FWの藤原妹紅は、フィジカルコンタクトの強さ、強靭なメンタル面が持ち味。
・何度ファウルで倒されても立ち上がる強靭さ、諦めない姿勢。執念深いチェイス。実に泥臭いFWといえる。そのプレースタイルから被ファウル率も高く、彼女の被ファウルをきっかけにフリーキックで霊夢が得点を狙うというパターンもある。
・ただ、どういうわけかシュートはゴールポストに嫌われることが多い。ディフェンシブな働きも多く、しばしば中盤に下がってプレーするため、聖白蓮と同様FWとしての得点力という点では疑問が残る。



◎MFについて

・攻撃的MFの博麗霊夢はまさしくファンタジスタ。この一言で十分だろう。彼女の才覚と、それに対抗し相手チームが戦術を練り込む作業の繰り返しが、原初的だった幻想郷サッカーを外界にも抗しうるモダン・フットボールへと変えたのだ。
・しかし、その性格ゆえかプレーに一生懸命さが見られない、守備が単なるアリバイ守備と化しているなど、批判されることも最近は多い。チームメイトからの信頼は高いのだが。


・左ウイングバックの八雲藍は左右どちらのサイドでもプレイできるユーティリティー性を持つ。鋭い軌道を描きFWの足元に収まるアーリークロスが最大の武器であり、スピードやドリブル突破にも定評がある。

・右ウイングバックの十六夜咲夜は、豊富な運動量で右サイドを支配する。かつてはベンチでの給水能力が非常に高いことから代表のネタキャラ扱いされてきたが、現在は攻守にわたり縁の下の力持ち的な活躍の期待できる選手として見られている。


・左ボランチの風見幽香。彼女はリベロ的なプレースタイルを持ち、時たま見せる攻撃参加、ミドルの精度や混戦での強さにも定評がある。しかし彼女の本領は、身体能力を活かした守備だろう。
・彼女は運動量に関しては少ない。あまり走らない。鈍足とも言われる。しかしそれを補って余りある程の身体能力と、爽やかな笑顔で繰り出すトリックプレー、ラフプレーは相手にとって脅威だ。そしてそんなプレースタイルであるにも関わらず、何故か警告数は少ない。審判にばれないように巧くやっているのだ。

・右ボランチのレミリア。彼女がこのチームの王様だ。ゲーム全体を見渡す視野を持ち、戦術の組み立てに長ける。小柄だがフィジカルは非常に強靭であり、タックルによるボール奪取や、巧みなキープで相手を翻弄する。前線に飛び出し得点を狙うことも多い。
・しかし時に高圧的な指示や要求、狙いは良いが受け手にとって酷なパス捌きが、チーム内に不和をもたらしているとも言われる。



◎DF陣、GKについて

・左センターバックの永江衣玖。彼女は攻守のバランサーとしての嗅覚に優れている。ピッチ上の空気を読んだ的確なコーチング、空気を読んだポジショニングに長けている。ボランチとしてもプレーできる汎用性の高いプレイヤー。

・右センターバックの上白沢慧音。愛称は先生。彼女の武器は何といってもヘディング。石頭で相手のクロスやロングボールを跳ね返すのみならず、セットプレーでの得点力もある。対人守備にも長けているが、足元の技術にはやや難がある。

・スイーパーの八意永琳。代表のキャプテンを務める。危機察知能力と判断力、カバーリングに長け、DFラインを統率する。審判との駆け引きも巧み。ただ非常に優秀な頭脳を持つものの、それとフィールド上での能力は比例していないという声もある。


・最後にGKの紅美鈴。どちらかというとクールなタイプの多いこのチームにおいて、闘志を前面に押し出せる彼女の存在は貴重。果敢な飛び出しや、時に神懸かったセーブも見せるが、イージーミスによる失点を許す場面もあり、安定性に欠けるとの声もある。



◎戦術、控え選手について

・攻撃はレミリアを起点として開始されることが多い。守備はスイーパー八意永琳を中心に、上白沢慧音と永江衣玖がストッパーとして活躍する。ただそれ以外にあまり決まりごとなどは無い、自由な発想によるサッカーをするチームである。

・さすがに幻想郷代表は役者が揃っている。選手層の厚さ、個人としての能力は確実に守矢サブタレイニアンを上回っているだろう。しかし連携面で課題が山積みであり、また紫監督の掲げる『自由なサッカー』にも疑問視する声がある。

・レミリアはその体質が原因で、日中屋外における晴天時の試合には出場不可能。そんな時はパチュリー・ノーレッジが代役を務める事になる。パチュリーはそのプレースタイルと身体的な脆さから『パス出し地蔵』『スペランカー』などと揶揄されることはあるが、その反面非常に多彩なパスとテクニックを誇る、ガラスのエース。

・決定力不足を指摘される。そこで以下のような控えのストライカーを投入するというオプションもある。

・霧雨魔理沙はスーパーサブ的存在として見られている。スピードにのったドリブル突破が持ち味。ゴール前左45度付近の角度は『マスタースパークゾーン』と称され、そこからのシュートの精度と威力に定評がある。

・また伊吹萃香の身体能力は完全に人妖離れしている。彼女のツノは構造上ボールが刺さりにくいため、星熊勇儀と違いヘディングすることも許されている。身長からするとおよそ信じがたいような高い打点でのヘディングシュート、しなやかな跳躍からの豪快なボレーシュートが持ち味。ただ飲酒がプレー内容に響いていること、怪我しやすい事からスタメンでは使いづらいとされる。






男は「幻想郷サッカーマガジン」を閉じた。

男は妙な感慨に打ち震えていた。
両チームとも、不思議とどこかで見覚えがあるような。
想像以上に面白いサッカーが見れるかもしれない。
それはどこか懐かしいクラシックなサッカーかもしれないが、
もしかすると外の世界以上に、モダンな進化系のサッカーが味わえるのかもしれないと。

見ると、ピッチに幻想郷の少女たち、いや選手達が入場してきている。どこからともなく、『アイーダ』も聞こえてくる。
男は選手達の顔を遠目に見る。若干禍々しい笑みを浮かべている者もいるが、やはり戦士たちの顔つきというに相応しいではないか。
選手たちはポジションにつきはじめる。八坂神奈子が、レミリアが、早速大声で指示を飛ばしている。藤原妹紅が、若干緊張した面持ちでふうっ、と息を吐く。星熊勇儀が、自信に満ちた表情でピッチを睥睨する。ぱあん、とGK紅美鈴が気合入れのためか手を叩く。

主審・四季映姫が時計を見つめている。その横で副審の小野塚小町はふわあ、と欠伸をする。


四季映姫の笛が鳴り、幻想郷代表ボールで試合が開始された、その刹那。



「はいっ!解説の松木安太郎です!いやあ〜今日の試合は幻想郷代表、いい調子で望めたんじゃないですかね、僕としてはね、なんといっても藤原妹紅の久しぶりの得点に期待したいのと、十六夜のサイドからの攻め上がりに期待したいですね!お、よし、いいぞ、最初から積極的に!藤原!行けっ!そこで右サイドに!咲夜に!ああっ!カット!いや〜見事ですね、守矢の火焔猫燐のパスカット、守矢いったん自陣にボールを戻す、さあ黒谷のロングフィード!星熊に放り込んでくるかっ!?おーっ!ここは風見ががんばった!風見幽香がよく競り合った!ナイス!ボールがレミリアに渡る!さあ行け!いや〜やっぱり代表の良さはパスワークの良さですからね、そこんとこのリズムを早く掴んで欲しいですね、よし!十六夜につながった!よし!霊夢も中央に走りこんでる!行け!チャンスだ!クロス!あー、ここは霊烏路が体を張って止めました、代表のコーナーキックで再開です、いやー、やはり守屋のセンターバックは高いですからね、ここをどうやって崩すか……コーナーを蹴るのは八雲藍、さあ行った!変化する!中央!八坂神奈子がはじく!すらした、こぼれ玉を拾いたい!あ、藤原、倒された、風見、風見幽香のミドルだあ!!!うぉおおい!!!いや〜ギリギリ枠を外れましたね、いや今日の風見、いいんじゃないですか、普段より動きがキレてますよ、いいですよ、この調子でどんどん、こういう形を作って行って欲しいですね〜。あ、先程倒れた藤原が、頭から血を流してますね!先程の、八坂との競り合いでしょうか、ファウルだ、あー、スロー再生、八坂の肘が目の上に入ってますねこれ……これはファウルとって欲しいですねえ、藤原の目が……開けられるんですかね、大丈夫でしょうか、しかし主審四季映姫さんの旗は降りません、でも藤原もガッツのあるプレイヤーですからね、これくらいじゃ怯みませんよ!さあ、守屋の反撃だ、八坂から、東風谷へ、おおっと東風谷仕掛けてきた、っとここで諏訪子、星熊!あ、注意ですよ!ディフェンス、射命丸と古明地こいしが切り込んできますからね!星熊仕掛ける!さあ集中して!よし!レミリアと上白沢の二人で星熊を止める、止まらない、八意のスライディング、おし、あ、後ろから射命丸、古明地、古明地こいしのシュートだあああああ!!!止めたっ!キーパー美鈴がっちりとキャッチ!がっちりと止めました!いや〜、危ないところでしたね、星熊のマークは一人じゃ不安ですからね、守る所はこういう形でガッチリ凌いで、代表本来のパスワークを活かした攻撃をしてほしいですね!ボールは疲れませんから!」
ご無沙汰してました液便です。
現在スカトロ書けない病に陥ってます。

国内サッカー板の某射命丸スレ見てて思いついたネタです。
取り上げたキャラのプレースタイルは全て実在の選手のパロディです

永琳=そんまま師匠ってのは流石にないかと思った

>>1先日の日本-シリア戦の熱もあり勢いで書いたので、たぶん続きません。すいません
>>2どちらかというと才能型の選手なんで、魔理沙はどうかな……と思いましたが、やっぱり06年のブラジル戦のあれはマスパっぽいなと
>>3ただこうして見ると長身(っぽい)キャラって貴重だなと思ったです
>>4咲夜さんの胸板もきっとSEXYなのでしょう 早苗さんの元ネタは二人くらい混ざってますね
液便
作品情報
作品集:
23
投稿日時:
2011/01/14 14:47:54
更新日時:
2011/01/21 21:34:00
分類
ドメサカ
サッカー日本代表
トップ下は星熊勇儀
ぼくのかんがえたフォーメーション
少々流血
松木
1. 名無し ■2011/01/15 20:14:28
つづく...よね?
2. イル・プリンチベ ■2011/01/18 17:33:31
いいねぇ。サッカーネタは好きだねぇ。
元ネタの選手はなんとなくわかりますし、魔理沙は言わずかなですよ。
3. 名無し ■2011/01/20 23:51:49
最後の実況勢いあるなー
そしてぼくのかんがえたフォーメーションがなんか納得する内容だった
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