超無縁塚 第二話

作品集: 23 投稿日時: 2011/01/16 23:03:40 更新日時: 2011/01/16 23:03:40
霊夢とアリスは、渋々承諾して僕と共に彼女の家に行く事になった。

早苗さんは、意外とあっさりと承諾してくれた

ザハンズは、飛び跳ねながら外見の年には似合わないような喜び方をした

『それじゃぁ!僕の家を案内するよ!』



そうして、彼女の家に辿り着いた訳だが、

その場所は、おそらく永遠にあの空の微弱の光さえも当たらない、

永遠に日陰の日陰の場所に設置されていた。

詳しく言えば、この家の周りには他の建物が無いのだが、

ゴミ、物が合わさってできた地や壁が、家を包み込むように中途半端に囲んでいる事だ。

家も、割れたレコードや空き缶など、素材は同じだが他の真四角な家と比べて不細工な作りになっていた。

アートと言えなくはないが、電気も無さそうで余りにも暗そうな住宅だった。

僕だったら余り住みたいとは思わない。

『最高の住宅ね』

アリスが皮肉にそう言った

扉は一枚のポスターで成り立っていた

『さぁ、入って入って!』

そのポスターの絵は男が人魚を解剖して食べているシーンが描かれていた

早苗は、できるだけそのポスターを見ない様に目を伏せて家の中に入って行った

ポスターをくぐったその家の中には、まさにゴミ箱という名前がふさわしい部屋だった

ほとんどゴミしか敷き詰められていない所だったのだ。

さらに異臭が酷くなっていた。外の臭いと獣の臭いが混ざった臭いだ

『それじゃぁ、今からご飯作るけど何が食べたい?』

『何かって………、何があるのよ』

ザハンズは、しばらく考えた後、部屋の扉を開いてボロボロの布を取り出した

『これなんかどうだ?』

霊夢は、しばらく黙った後、ザハンズのその行為について質問した

『その布を、なにしろと?』

ザハンドは、金ダライに水を入れて、空き缶で敷き詰められているスペースに雑誌やプラスチックを撒いて

その雑誌やプラスチックをものすごい勢いで擦り合わせて火を起こした。

その火の上に水の入った金ダライを置いて、その金ダライの中にそのボロボロの布を入れた

『しばらく時間はかかるけど、勘弁してね』

『何あんたふざけてんの?』

霊夢は吐き捨てるようにそう言った、

そうすると、また彼女は考えて、おもちゃの宝箱におもちゃの鍵を指して何かを取りだした

『これ………僕のとっておきなんだけど………』

それは、一つの缶詰だった。蟹の脚が入っている缶詰だ

『ずっと、皆から隠してて僕が楽しみに取っておいたものだけど……』

『これ、賞味期限が12年も経ってるわよ?』

賞味期限を見ると、消費期限が12年前の物となっていた

『賞味期限?なんだそりゃ?』

霊夢は、あきれたように缶詰を彼女に押すように返した

『こんなの要らないわ。確実に腹を壊すもの。』

霊夢がそう言うと、ザハンズの顔に明るさが戻ってきた

『本当!?本当にいいの!?』

『分かったから早くこの異臭の放つ蟹缶を戻してちょうだい』

アリスも反発するように答えると、

ザハンズは大事にその蟹缶をおもちゃの宝箱の中に戻した

『この世界は、無縁塚と何か関係があるのでしょうか……』

無縁塚と言う所にはよく行くが、こんな世界があったとは知らなかった。

それで、こんな少女がこの世界で生きている事も知らなかった。ここは紫の管轄外なのだろう。

いや、存在も知らないのではないだろうか。

『それじゃぁこれなんかどうだ?これなら一杯あるから腹いっぱいになるよ。』

ザハンズはそう言って、もう一つの扉を開けようとしていた。

その扉は、少し開けただけで猛烈な異臭を放った。

その瞬間で、早苗さんは人形で口を塞いだくらいだ。

アリスは、鼻と口を手で押さえ、

霊夢は、顔を真っ青にさせている。

目にしみる気体がそこらじゅうに漂い、ようやく見えたその扉の先は、

『ほら、この食べ物は少し臭うけど健康になるんだよ!』

部屋いっぱいに敷き詰められた、人や妖怪の排泄物だった。

そこには、虫も湧き蛆虫もそこらじゅうに張っていた

『生き物も一緒に食べられるから一番体に良い食べ物なんだよ!!私の大好物なんだ!』

ザハンズが言い終えた瞬間アリスは人の部屋の端で吐いた

部屋の中の大量の排泄物を見た後、再び吐いた

『あんた………本当にそれを食べるの?』

『うん!!皆は食べないの?』

他人の排泄物を食べる事は、現実の世界でも、幻想郷の世界でも変態扱いされる事は間違いないだろう。

早苗さんは、その部屋を必死に見ない様にしていた

『それじゃぁ、皆はどれくらい欲しい?』

『布!!わたしやっぱり布を食べるわ!!布ぉぉ!!』

霊夢が必死にゆでられている布に指を指して、ザハンズに訴えてた

『そうなの?この栄養分は取らないの?』

『はい!!私も遠慮させていただきます!』

『食わしたら………殺すわよ』

全員が排泄物を食べる事を拒み、僕は何も食べなくても良い身体に感謝をした

ザハンズは、自分の分だけの割れた容器を取り出して、その排泄物を容器に盛った

『あっ!それじゃぁ布と一緒に、この栄養素を入れれば』

霊夢は彼女にメンチを切った

『あ―っ………嫌ならしないけど…』

ザハンズは、霊夢のメンチに圧倒されながら排泄物を盛った容器を持って佇んだ。

『貴方のその布と綿のは、食べないの?』

ダッフィー君を指されてそう言われた後、早苗さんは動揺した

『えっと……。これは食べ物じゃないから……』

『でもとっても美味しそうだよ?』

笑顔で純粋に質問したその彼女の顔に、動揺していたものの、

『これは………私にとって大切なものだから』

で、しのいだ

『そうなんだ……。じゃぁ食べられないね。大事にしないとね!』

彼女はそう言って、容器に盛った排泄物を手ですくい食べ始めた。

霊夢は、絶対にそっちを見ないと言わんばかりに金ダライの中に入っている布を見つめ

アリスは、ガタガタ震えながらあさっての方向を見て、ザハンズをちらっと見るとすぐに吐いた

早苗さんは、僕の袖を掴んで彼女を見ない様にしていた

不思議と、僕はその光景を見てもなんとも思わなかった

『どうしたの霖之助?食べたいの?』

『いや、遠慮をしておくよ。』

そう言って僕は他の所を見渡した。

床を見ると、そこに文学小説が埋め込まれていた。

取り出すと、それは相当古い書物のようだ。

中身はほとんどボロボロで、文字が所々消えている。

とても読めるような物ではなかった。

だが、どこかで見覚えのある小説だ。

遠い昔、霧雨店で見た事があるのだが、

小説をパラパラとめくっていると、一つのしおりらしき物が落ちた。

それで、その小説について全てを思い出した。

『食べ終わったー。』

ザハンズは、手も合わせず、御馳走様も言わずに容器をそこらへんに投げ捨てた

産まれてから、このような環境に産まれてきてはしょうが無いと思うが、

『霊夢はー、まだ食べないの?』

霊夢は、茹であがった布をただじっと眺めているだけだった

『何してるのよ』

『考えてるのよ』

霊夢は、その布を見てただ考えていた。

そして、吹っ切れたのか、思いっきりその布を噛んで噛んで、最後に飲み込んだ。

『……………』

気持ち悪いのか、喉を押さえて蹲っていた。

だが、しばらくして立ち上がり、その場で正座をした。

『本当に、最高の場所ね』

霊夢は、最高を強調して言っており、あきらかにこの世界を皮肉っていた。

霊夢は今、かなり機嫌が悪いらしい。まぁ分からないでもないが

『ねぇねぇ!!皆のお話聞かせてよ!』

ザハンズは、期待の眼差しを僕たちに送り、排泄物の入った口を動かしている

そして、僕たちの事を観察するように見ていた。

特に僕の方を良く見ていた。僕だけ男だから珍しいのだろうか。

『あれ?』

ザハンズは、しばらく考えた後、質問をした

『霖之助と霊夢、なんだか僕の体と違うね』

霊夢の耳がピクリと動いた

ザハンズの手が、僕の胸に触り、ゴツゴツしていると感想を述べた

霊夢は、わなわなと震え、怒りのオーラを放っていた。

『やっぱり、何か違うよ。』

ザハンズは、自分の胸を触りながら僕の胸と比べていた。

霊夢は、怒りのオーラと悔し涙を僕の目の前の少女にぶつけていた

『うんこ食ってるくせに…うんこ食ってるくせにぃぃぃ………!!』

この部屋の中では、ザハンズが一番胸がでかいため、相当な嫉妬をしていた。

正直、何故少女たちは自分の胸の大きさに関して気にするのか、僕には全く分からなかった。

何より、今はそんな事はどうでも良いのだ。

『ザハンズさん。』

僕は、一つの小説を出して皆に見せた

『この……ボロボロな小説がどうしたのですか?』

僕は、小説に挟まっていた一つのしおり取りだした

『僕は、この小説に見覚えがあるんですよ』

早苗さんは、首をかしげて質問した

『店主さん、それってどういう事ですか?』

『この小説は、20年も昔に霧雨店で捨てた代物なんですよ。』

しおりをザハンズに見せかけ、そう言った

『このしおりは、昔この小説を読んでいたときに、続きは後で見ようと思って、近くにあったマッチバコを折って作ったものなんです』

僕はそう言ってしおりを広げた、『マッチ』という文字が書かれていた

アリスと早苗は、その説明を聞いて薄々気づいてはいたが、

霊夢は聞いていなかったようだ。地面を掘って何か探していた

『その本は街の外の無縁平野で見つけたんだよ?』

『いや、僕たちは』

『じゃぁ、霖之助は無縁平野でその本を捨てたって事?もったいないよ』

僕はしばらく頭を押さえた後、再び説明した

『聞いてくれ。僕はこの世界の住民じゃ無い』

『他の街から来たの?』

『違う、僕たちはこの世界の上の世界から来たんだ』

そう言っても、彼女は全く分からないと言う顔をしていた。

必死に理解しようとしていたが、どうしてもできないらしい。

『まぁ、いきなり言われても難しいと思うけど』

瞬間、急に明かりが消えて真っ暗になった

『うわぁ!!何!?何よ一体!!』

ザハンズは、冷静に答えた

『夜になったんだよ。もう睡眠の時間だからもう寝るね。おやすみなさい。』

一切の光が無い世界に変わった後、本当に誰がどこに居るのか分からなかった。

目の前に入口であるポスターがあるのだが、それをめくっても外の世界は真っ暗だ。

どこを見渡しても黒い絵の具で塗りつぶしたような世界が広がっていた。

本当に何も見えない、暗黒に包まれているような気分だった

『魔理沙………大丈夫か?』

僕は、魔理沙の心配をしながら適当な場所に佇み、就寝の体制を取った。










『霖之助、起きろ。陽が明けたぞ』

目を開けると、暗闇から夕焼けの部屋に変わっていた

だが、この夕焼けのような光は、この世界では朝の光という常識になっている

霊夢に関しては

『ん何よ、まだ暗いじゃないのよ』

と言ってしまっている。

早苗さんは、ずっとダッフィー君を抱きしめながら寝ていた

そんなに気に入ったのだろうか。

『早く行こうよ。もう行く時間だよ』

『行くって、どこに行くんだい?』

『え?決まってるじゃないか。街の外に出て食料や資材集めだよ!』




人魚を解体して食べている男のポスターをめくり、僕たちは再びゴミでできている街に出た。

目の前の坂を下っていくと、そこではやはり人形が所々歩き回っていた

『よぉザハンズ』

人形が喋り出した

人間がパペット人形の口を動かしているように、パクパクさせて言葉を発していた

『後ろの奴らは誰だ?ん?お前の仲間か?』

『うんそうだよ?』

ザハンズが答えた瞬間、人形は皆笑いだした

『はっはっはっは!!てめぇの仲間か!!醜い人形のお仲間か!!はっはっは!!』

どうやら、この世界では僕たちのような人間に近い者は醜い奴らと分類されるらしい。

『なんだ!?お前ら集まってサーカスでも開くのか?んん?』

そこまで言った瞬間、アリスはその人形の足を踏んだ

『おい汚えな!!ザハンズ菌を俺の足につけるなっつーの!!』

痛みを感じてないようだ。汚れの方を気にしている

アリスの顔は怒りで口がへの字になっており、上海も怒り顔で腕を組んでいる

『ところで、僕たちの仲間と言えばもう一人、金髪の少女が君達に連れてかれたんだが』

『少女?』

『女の子よ』

霊夢がそう言うと、

『女の子ぉ?お前ら女の子かぁ?』

僕は違うのだが、僕にも指を指して来た。

どうやらこいつらは女や男という性別の概念は無いらしい

『まぁ、お前らは非常食だかしんないけど上手そうな物身にまとってるから、攫われるのは当たり前なんじゃねぇの?
俺は違うけど、他人の物を盗ろうと思う奴らだって結構居るんだからよぉ。』

普段物を奪って行く奴への報いなのかもしれない、と少し考えた。

『んじゃぁこれ以上、てめぇらには離さねえぜ。早くしねえと食い物が他の奴に食われちまうんだからよぉ』

人形はそう言った後、袋を持って街の門の方へ向かって行った

『こうしちゃいられないよ!早く無縁平野に行かないと他の人に盗られちゃう!!』

そう言ってザハンズは、門の方へ走りだした

『あっ!!おい!』

僕たちはザハンズの後を追い、走って行った。





そしていつの間にか、その無縁平野という所に着いていた

辿り着いた場所は、僕たちが落ちてきた場所だった。

あの上が出口なのだが、出られないのが恨めしい。

霊夢も、舌打ちをして決して届かない出口に向かって『畜生』とつぶやいた

その出口の下には、大量の瓦礫の山に人形たちが群がっていた

腐った大根、枯れた花、食べ残しのある缶詰、そして排せつ物が落ちていた

『うわあ!今日は大量だ!』

ザハンズは、嬉しい顔でその瓦礫の山に突っ込んだ。

腐った作物や、缶詰や雑誌の他に排泄物も一つの袋に入れていた。

おそらく、昨日霊夢が食べたあの布も、あの排泄物まみれの袋に入っていたのもだろう。

霊夢は、顔をどんどん青くしながら、唇も紫色になっていた

そして、僕たちから離れて嘔吐物を口から吐いた。その液体には

昨日食べた布が溶けずに出ていた。

『見て見て!!こんなに取れたよ!!』

彼女は、排泄物や生ごみだらけになって、パンパンになった袋を僕たちに見せた。

『霖之助達は取らないの?早くしないと無くなっちゃうよ?』

僕は全力で首を横に振った。早苗さんも真似するように首を全速力で振っている。

僕は、しばらく沈黙した後、彼女に昨日言った真実を言った

『……ザハンズ、昨日言った言葉を覚えているか?』

ザハンズは、小さく首を傾げながら考え事をする仕草をした。

『?早苗のその人形の事?』

早苗さんはダッフィー君を隠すように後ろを向いた

『いや、あのしおりが挟まっていた本の事だよ』

『本?』

『ああ、上の世界から来たと言ったよな。』

『上の世界から?どんな世界か分かんないよ』

『僕たちはあの大きな穴の向こうの世界から来たんだ。』

言い終えると、ザハンズは上を見上げた。

そして、あの大穴の方に指を指した

『あそこの奥から?』

『そうだ』

そしてザハンズは再び振り向くと、笑顔になって答えた

『嘘だぁ、霖之助達は敵には見えないもん。』

ザハンズの言葉に、僕は反応した

『敵………?』

『さぁ帰ろ。もうこれ以上持ち切れないよ!』

そう言って、ザハンズは僕の手を握って街の方に向かって走り出した。すごい力だった








街に着くまで、僕はその敵の事についてザハンズに質問をした。

『あの穴の向こうにはね、私達を食べようとする化物が一杯いるらしいの。でも、その化物は私達に食べ物を与えてくれるんだって』

『それのどこが敵なのよ』

霊夢が突っ込んだが、

『分かんないけど、私達を食べようとしているから敵だって。』

と、あいまいな返し方をされた。

街に辿り着いた時、また再びあの悪臭が漂った。

瞬間、急に大きなサイレンの音が鳴った

『何!?なんなの!?』

アリスが、耳を塞いで蹲った。

そして、しばらくしてその音は止んだ。

その後、急に街に地震が起きた

瓦礫のどこかにずれが生じたのかもしれないが、

ずれどころじゃないらしい

『捕まえろ!!!』

向こうから、人形の声がした。

それも一人ではなく、大勢の声だった。

『居たぞ!!上から来た人形共だ!!』

人形たちはそう言って、鉄パイプやナイフ等を持って僕たちの所へ走ってきた。

それは、昨日僕たちを追いかけてきた奴らと同じだった

何故、今頃になってそんな事が分かったのだろうか

『えっ!?』

一番驚いていたのはザハンズだった。

さっき話していた敵が、ずっと自分の周りに居たのだ。

それは、ショックを受けて当然なのだが、

『ぶっ殺すぞ!!』

『ちょっと待ってくれよ!!霖之助や早苗やアリスや霊夢は、私の仲間なんだよ!?』

『違う!!そいつは王に作られた人形じゃない!!上の世界から作られた化物だ!!』

ザハンズは、泣きそうな顔で人形たちに睨みつけた。

そして、僕の手を再び握って、僕たちは建物の裏に逃げ込んだ

『逃げたぞ!!』

『追え!!』

人形たちは、建物の狭い隙間など簡単にすいすいと入っていく。

僕たちは、曲がり角に曲がって、屋根に上って、どこかどこからでも走っていた。

『ザハンズさん!私達なんか助けて良いのですか!?』

ザハンズは、俯きながら黙り込んだが、

大声で僕たちに訴えた

『私にとっては!!初めての!初めての友達だから!!』

言い終えた瞬間、またいきなり地震が起こった。

その地震は、一か所に渦を巻いて瓦礫を集め、どんどん山を作っていた。

その山は、どんどん人間の形に近づいて、巨人になった。

巨人と言っても、それはゴーレムというような物だが

『やっちまえ!!巨人!!』

人形たちは、巨人に命令をして僕たちに襲わせようとしていた。

だが、霊夢は多数の弾幕を手から生み出し、巨人に向けて発した。

ゴーレムには大きな穴が空いた。どうやら結構脆いそうだ。

だが、すぐに地から瓦礫を吸収し、回復してしまった

『ちっ!!』

霊夢は、さらに多くの弾幕を作ったが、やはりすぐに回復されてしまう。

地は瓦礫やゴミであふれているため、どんなに攻撃しても無駄だろう。

巨人は、さらに僕たちに襲いかかってきた。

巨人のパンチは、建物と共に地も少しえぐれて吹っ飛んだ

『うわぁ!!』

僕たちは吹っ飛び、さっきの場所から12M程離れた場所に落とされた

『霊夢さん!!どいてください!!』

今度は早苗さんが、巨人を覆うほどの結界を張って巨人を結界の中に閉じ込めた。

巨人は、その空間の中の瓦礫しか操れないため、これで攻撃すれば回復はされない

その結界は、僕たちの攻撃はすりぬけるため、霊夢の弾幕等が結界の中の巨人に当たっていく。

そして巨人はすぐにただの瓦礫になった。結界を解いても、ただの瓦礫のままだった

『すごい!!早苗!』

『やりました!!店主さん!!』

『よぉーし!!この調子でどんどんかかってきなさい!!』

今度は、多くの所が渦巻き、多数の巨人が出来た。

そして、数体ほどが合体して、かなり巨大な巨人ができて、それを多数繰り返している奴らが居た。

いつの間にか、さっきの巨人の12倍くらいでかい巨人が街の外まで70体程できてしまった

『あ―――………これはちょっと無理かも』

彼女らは叫びながら逃げた。逃げ続けた

他の屋根に乗り移ったり、建物の後ろに隠れて移動したり、等

『くっそ!!一体どうしろっつうのよ!!』

霊夢が愚痴をこぼしながら走り続ける。

そこで、アリスは服のポケットの中から多数の糸を取り出した

『しょーがないわね……。あんな奴に使いたくはなかったけど』

アリスは再び屋根の上に登り、一人の巨人に糸を投げた。

その糸は、手や頭、そして足などに張り付いた。

アリスは、手を動かしてその巨人を操るように神経を集中している。

アリスが操っている巨人は、他の巨人をめった打ちにしたりして、僕たちに近づかせない様にしている

『あんた達も闘え!』

推定20Mはあるだろう瓦礫の巨人は、さらに一つの場所に集まり、ついに少数になった。

アリスの操る巨人は、20M程だが、敵の方の巨人は、130M程も大きくなった

『あああ!もう!!』

おそらく、あれほどの巨人を動かすほどの長い糸が無いのだろう、巨人から糸を外してどこかぶん投げたが、

上海がすぐに拾って毛糸玉にした。

結局、やけくそに弾幕を巨人にぶつけるだけだった。

『こんなの、やってるだけ無駄よ!!』

確かに、回復してしまうのだからこれはしょうがない。

僕は、腰にかけている草薙の剣を引き抜いた

『店主さん?その剣は………』

僕は、巨人に向かって草薙の剣を一太刀した

一太刀した向こうにいた巨人達 約10人は、綺麗に半分になって

その後、ただの瓦礫になって地に崩れていった

草薙の剣がここまでの効力を持っているとは思いもしなかった

ザハンズは、ブルブル震えながら僕の方に目を向けた

『すげぇ……!!すげぇぞ霖之助!!』

尊敬の眼差しを受け、剣を持っていると言うのに抱きつかれた。

『店主さん!!そんなものすごい剣があるのにどうして言わなかったんですか!』

早苗さんも、同じような目で僕を見ていた。

アリスは、目を点にしてただ呆然と僕を眺めているだけだった

だが、歓喜をしている余裕は無い。

僕は彼女らを離れさせて、またいろんな方向に太刀を振った。

周りの巨人たちは、真っ二つになり、またただの瓦礫に戻っていった。

全方向を一閃した後、いつの間にか巨人は居なくなっていた。

僕は刀をサヤに戻すと、また再びザハンズ達は抱きついてきた

『すげぇ!!すっげぇ!!あんな巨大な化物達をあんな簡単に!!』

『店主さんがそんなに強豪なお方なんて、知りませんでした!!』

アリスは、まだ呆然としている

霊夢は、ただ少しむくれていた

僕は、まだ周りに何か居ないか警戒しながら見渡した。

右、左とどこにも敵は存在しない。

少し安堵して一息ついた。

上に何か影が出来ている事に気付いた。

赤い空の光なので、いつも薄暗いので分かりにくかったが、

上を見上げると大量の人形がジャンプしてきていたのだ。

僕は、すぐに草薙の剣を引き抜こうとしたが、

『待って!!』

ザハンズが、そう言って一瞬引き抜くのを止めたせいで、

僕たちは一瞬で大量の人形に押しつぶされた。

上も右も、どこも人形で埋まっているその場所は、いつの間にか地も人形で埋まっていた。

隙間から風を感じ、どうやら人形は移動しているようだ。

『ちょっと!!私達をどこに連れていくつもりよ!!』

アリスがそう叫んだが、人形は何も答えない。

魔理沙の時と一緒だ。

魔理沙も、人形の山に囲まれ、どこか移動して行った。

僕たちは、一体どこに連れていかれるのだろうか。

『くそっ』

人形に圧迫されて、草薙の剣が引き抜けなかった。

霊夢も早苗さんもアリスもザハンズも、今僕と同じ状況なのだろう。

魔理沙は一人でこの状態にされた、一体どんな気持ちだったのだろうか。

何もできない状態のまま、僕は隙間から風を感じていた。













裸のまま閉じ込められて、長い時間が経つが

耳を澄ますと聞こえるその声は、さらに耳を集中させて聞くと

はっきりと、その内容が聞こえた。

『上の世界の生物が、5人程入られましたが、一人は捕まえました。』

『上の奴らが此処に来たのか。よほどの馬鹿か、ただの探検者か、』

その後、しばらく小さな笑い声が聞こえた。

『まぁ、どうせこの世界では永遠に空を飛ぶ事はできないはずだ。』

『どうしますか?』

瞬間、ガラスが割れる音が聞こえた。

沈黙の後、また声を発した

『奴らは捨てる側の人間だろう。私達はその捨てる側から捨てられた奴らなんだ。』

そのあと、笑顔で発しているように、笑いの声で言葉を発した

『だから、今度は私達がそいつらを、捨てる番だ。そして』

その後、怒りの声と哀しみの声を混じった言葉で発した

『幻想郷を、私が捨ててやる!!』
どうもNDです。
pixvでも活動しています。
青少年健全育成条例には反対です。私東京都民ではありませんが、
ネット署名もしました。ドクトカゲもこの条例には反対らしいのですが、

『ネット署名?何やってんの馬鹿』と言われました。

ドクトカゲによると、ネット署名は効果が低いのだということです。
少しがっかりしました。
ND
作品情報
作品集:
23
投稿日時:
2011/01/16 23:03:40
更新日時:
2011/01/16 23:03:40
分類
霖之助
霊夢
魔理沙
アリス
早苗
大長編
オリキャラ
無縁塚
1. NutsIn先任曹長 ■2011/01/17 21:15:05
会社から疲れて帰ってきて、コンビニで仕入れた夕食を摂りながら読ませていただきましたが…。
な、なんちゅ〜もん、読ませてくれたんですか〜!!

ゴミの世界の『王』は、幻想郷の住人は翼をもげばチキンになると思っているようですね。
相手は軍鶏だというのに…。

魔理沙は文字通り、身一つで敵の懐にいる、と。
重要な情報を得ることが出来るゴミ屋敷の主。これが敵の『大悪手』になるかも…。
彼女はゴミ拾いの達人だし、それに『霧雨の剣』をゲットするほどの引きの強い手を持っていますからね。
服にも武器にもなる物資に溢れた世界。それらを有効利用できる闖入者たち。盛り上がってまいりました。

さて、相手は明確に幻想郷に敵意を見せましたね。
これで『管理人』が介入する理由が出来ました。
続きを、酒をかっ食らいながらお待ちしております。
2. 名無し ■2011/01/17 22:26:57
このゴミ世界がある意味での幻想郷のような気がしてならない。
うん、これぞ現代社会の本当の意味での裏の世界っていうような。

いやあ!それにしてもザハンズが可愛すぎる!
・・・そしてまた熱い戦いの匂いが・・・・(チラッ
名前 メール
パスワード
投稿パスワード
<< 作品集に戻る
作品の編集 コメントの削除
番号 パスワード