早苗さんドバック

　こんにちは！　風祝の巫女、東風谷早苗です！　私は今博麗神社に来ています！
　よくわかりませんが呼ばれたのでここにいるのです。あ、霊夢さんが少し離れた所に居ます。
　挨拶しようと思ったのですが、おかしいです。体が動きません。それに霊夢さんが私に暴力を振るっています。
　色々な技を駆使して私を袋叩きにしています。酷いです。酷すぎます。いい加減にしろよ。
　相変わらず体は動きません。一体どういうことなのでしょうか。

　暫くすると霊夢さんが居なくなっていて、今度は最近知り合った妖夢さんが少し離れた所に居ます。
　やはり体は動きません。そして妖夢さんまで殴る蹴るの暴行。さらには刀で切り刻んだりしてきます。
　仕舞いにはスペルカードで何度も何度も何度も斬られました。後で覚えてろよ、クソガキ。

　また暫くすると妖夢さんが居なくなって、次に見えたのは大妖怪と噂の紫さんが少し離れた所に居ます。
　微笑を浮かべて傘を差しています。わっ！　私の体が動きました！　でも何か変です！　勝手に動かされています！
　紫さんがスペルカードを宣言しました。電車をぶつけてくる奴です。調子乗ってんじゃねぇぞコラ。
　うわわ！　電車がぶるかる寸前で体を動かされてました！　電車に向かって攻撃する様命令されました！　
　そして電車に跳ね飛ばされました！　痛い！　一度だけ電車にぶつけられ、電車は去っていきました。

　紫さんが見えなくなったかと思えば、魔理沙さんが少し離れた所に居ます。
「なぁ、どんな気分だ？」
　ニタニタと気持ちの悪い笑顔をしています。そのニヤケ顔を蹴り潰してやろうか。
「最初は霊夢だったんだ」
　最初？　最初って何？　突然何を喋っているの？
「その次の犠牲者は私だった」
　え？　魔理沙さんが次？　一体何の話をしているのですか？
　今すぐこの拘束を解いてくださいよ。何人か仕返ししてやりたい奴がいるんだよ。
「今回はお前だったって話さ」
　今回？　何かに選ばれたということなのだろうか？
　選ばれた？　何に？　大それた、科学の実験にでも巻き込まれたのだろうか。
「私も、霊夢もお前もたまたまだったのさ。たまたまそこに居たから、こうなった。あいつらがそうデザインしたゲームだから、私達は木偶人形にされちまったんだ」
　あいつら？　あいつらって誰なんですか。さっきから回りくどい言い方ばっかりで腹が立ってきます。知ってんなら全部吐けや。
「運が悪かったのさ。バージョンアップでも待つんだな」
　運が良ければ今度はこうならないということなのだろうか。バージョンアップ？
「悪いな早苗、怨むなよ。安心しろ、死にはしないからさ」
　魔理沙さんまで私に殴る蹴るの暴虐を繰り広げます。ぶち殺すぞゴミクズ。
「上手く弾幕ごっこをやる練習なんだ。勘弁してくれよな」
　痛い。止めて。止めろっつってんだろ。許して。お願いします。その辺にしとけよ。助けて。どうしてこんなことを。マジむかつく。
　死神、竜宮の使い、天人、鬼、門番、メイド長、吸血鬼、氷精、地獄烏、魔女、人形遣い、妖怪兎、ブン屋、亡霊、もう一人の私。果てには諏訪子様まで。
　皆変わる変わるで私に酷いことをしていきます。いつになったら終わるのでしょうか。
　こんなものまるで生き地獄です。いっそ殺して欲しいぐらい。お願いしますから、ゲームとやらを止めてください。