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『幻想郷的詩集 『永夜抄編』』 作者: 天屋

幻想郷的詩集 『永夜抄編』

作品集: 27 投稿日時: 2011/07/17 02:32:07 更新日時: 2011/07/17 11:32:07
『蟲想歌』 リグル・ナイトバグ

あなたも嫌うのか

私を
私達を

また私達は、白い霧の前に倒れ伏すのか


 * * *


『ローレライ』 ミスティア・ローレライ

夜、闇。
歌、人、雀。

雀は問う。

「あなたも誘われたのですか?」と。 


 * * *


『本性』 上白沢慧音

月夜に吼える双角の獣
眼は爛々と輝けり

其の姿見て驚くなかれ
其は人里守りし賢者なり

其が食らふは血肉に非ず
何者も知らぬ歴史を食ふ


 * * *


『幸運の白兎』 因幡てゐ

シアワセは中々手に入らない方が丁度良いのさ
簡単に手に入ったらつまらないからね
要はシアワセはありがたみが大切って事かな

でも、全く手に入らなくちゃそれは奇跡と変わらない
だから私が時たま運んであげるのさ

あなたの心に届けシアワセ


* * *


『狂気の瞳は誰を狂わせるか』 鈴仙・優曇華院・イナバ

狂え、狂え、狂え。

皆が私に狂っていると言う。
そんな筈はない。朝から特に何もしていない。

強いて言うなれば、鏡を見たかな・・・


* * *



『毒と薬』 八意永琳

良薬も過ぎれば毒に
毒も適度なら良薬に

これが分かるなら、それは素晴らしい事


* * * 


『月から落ちて』 蓬莱山輝夜

永い永い時の中
私は地上に落ちました

低い低い土の上
上向く日々が続きました

穢れた穢れた穢土の上
私はここが気に入りました

もう戻る事はないだろう
母なる月よとわにさよなら


* * *


『永遠』 藤原妹紅

一日なんて些細なもの
そう思える程に、私は永くを生きてきた

常人から離れてゆくにつれて分かった事がある
灯は消える可能性があるからこそ有難いのだと

ならば消えない灯はどう思われるのか?
有難がられる? 気味悪がられる?

今の私には分からないから
永遠の時間で考えるとしよう
いやはや、お久しぶりです。天屋でございます。

まさかここまで時間がかかろうとは。
この作品は予想外の難産でした。

それにしても、永夜抄といえば便利屋(小説的な意味で)な永琳先生ですよね。
月の頭脳、薬。 もはや先生チートですねぇ。
天屋
作品情報
作品集:
27
投稿日時:
2011/07/17 02:32:07
更新日時:
2011/07/17 11:32:07
分類
永夜抄
1. NutsIn先任曹長 ■2011/07/18 09:22:18
げに恐ろしきは刹那の死にあらず。
つまらない、永久の命。

簡単な事だった。
人間でも妖怪でも出来る事。

恩義を人に感じる。
何処に行こうかワクワクする。
流転の人生に退屈する事無し。

もしもし亀よ、亀さんよ。
ノロノロ歩いて楽しいかい?

高みから見下ろす兎さん。
近くに寄れば、分かるでしょ?
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