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『読む東方神霊廟』 作者: ただの屍

読む東方神霊廟

作品集: 29 投稿日時: 2011/11/15 08:07:49 更新日時: 2011/11/15 17:07:49
  まえがき

 東方神霊廟が発売されてからおよそ三か月が経つ。それなのに何故、今更ながら東方神霊廟のストーリーを文字に起こそうかと思ったのかというと、この世に戦争や飢えに苦しんでいる人達が存在するように、どうしても東方神霊廟を入手できずに苦しい思いをしている人達がいる筈だと思ったからである。
 注釈は最後のほうに纏めた。東方シリーズを正規の方法で入手している方々にとって、常識的な事柄をいちいち文の合間に挟まれるのは耐え難い苦痛になるというのは分かりきっているからであるし他に良い方法が思いつかなかったからである。
 本文にも後注にも前作までのネタバレが多分に含まれている。シューティングゲームにネタバレも糞もないからであるし、東方神霊廟を入手できなかった人だけでなく、東方星蓮船を入手できなかった人にも、あるいは地霊殿を、風神録を、……、紅魔郷を、究極的には東方なぞ知らんと言う人にも対応する為である。後注はそこそこに長くなったが、勿論全てを解説しているわけではないし敢えて解説していない部分もある。どうしても気になるならば該当作品を入手するとよい。こんな文章を読むよりもずっと分かりやすいし何よりも面白いからである。



  読む東方神霊廟(*1)

 命蓮寺(*2)の所有する墓地に宮古芳香(*3)が現れたことは命蓮寺の者にとって大問題であった。
 幽霊が出るとの噂はあってもよいが、実際に幽霊が出てはならないのである。芳香は幽霊ではないので実際には幽霊など出てはいないのだが在家信者にとっては同じことである。
 在家信者が人妖平等(*4)の考えをあまり理解していないのも良くなかった。何やかやと理屈をこねられ、その日のうちに命蓮寺は妖怪寺と呼ばれるようになり、改葬する者、改宗する者、墓を荒らす者、死体を捨てていく者、犯す者、犯される者、殺す者、産む者、死ぬ者、生まれる者、西行寺幽々子(*5)、プリズムリバー四姉妹(*6)などが現れた。芳香が現れなくなってもそれらが変わることはなかった。
 様々な対応を見せてくれた在家信者らであったが、お布施に関しては皆同様に渋りだした。これは命蓮寺の収入の大部分が途絶えたことを意味し、聖白蓮(*7)は破産も已む無し、南無三(*8)と覚悟を決めた。
 ある組織にある種の困難が降りかかると残った者達の間にはより強固な絆が生まれたりするのだが命蓮寺の場合そうはならなかった。内部に裏切り者がいたのである。その裏切り者は、例え白蓮が高いカリスマ(*H)を持っていたとしても敵わないような強烈な悪意を持っていた。
 その日、寅丸星(*10)、ナズーリン(*11)、封獣ぬえ(*12)は面従腹背を止めた。外部協力者の二ッ岩マミゾウ(*13)と共に、彼女らは命蓮寺の底深い闇に眠る神霊(*14)を幻想郷(*15)に解き放つつもりでいた。
 聖白蓮は命蓮寺全体を使って神霊を封印しており、四人がかりといえどその厳重なる封印をとくのは容易ではない筈である。だが、寅丸星の正体は“タイガー・ジェット・ショウ”(*16)であり、同様にナズーリンは“ナズドーラ・ザ・ブッチャー”(*17)、封獣ぬえは“ジ・アンノウン”(*18)であった。
 四人が力を合わせてうんとこしょ、どっこいしょ(*19)と封印を引き抜くと霍青娥(*20)が先陣を切って現れ、次いで蘇我屠自古(*21)、物部布都(*22)、最後に豊聡耳神子(*23)が地上に姿を現した。
 封印が解けたばかりで「絶好調! イェイ!」な神霊らの前には命蓮寺の抵抗も意味を成さず、命蓮寺にいた者は全て殺された。
 というプロローグを引っ提げて始まった異変(*24)は博霊霊夢(*25)、霧雨魔理沙(*26)、東風谷早苗(*27)、魂魄妖夢(*28)らの主人公によっていつも通りに異変を解決(*29)されてエンディングを迎える。
 エンディングにて妖夢は墓地を得る。魔理沙は先程まで命蓮寺を構成していた木材を得る。早苗は命蓮寺が建っていた土地を得てそこに分社を建てる。星とナズーリンは神霊を配下として得る。ぬえとマミゾウは守谷神社(*30)に抱えられて分社の管理を任される。霊夢は博霊神社(*31)に戻り、一人で茶を飲む。霊夢が茶を飲んでいる一枚絵が表示され右下には“END”(*32)の文字。



 *1) 東方神霊廟……弾幕(*a1)STG(*b1)。ある春のこと。幻想郷のいたるところで正体不明の霊が湧いたり消えたりを繰り返すという現象が発生していた、というのが本作のあらすじ。
 *a1) 弾幕……弾の塊。必ず避けられるのが弾幕であり、避けられないようなカモはすぐに残機(*a2)を失ってしまう。
 *a2) 残機……弾幕ごっこ(*a3)に用いられる通貨。
 *a3) 弾幕ごっこ……幻想郷で発生するいかなる問題をも解決できる手段。弾幕をぶつけ合い、互いの残機を奪い合う遊び。残機は奪った際にスコア(*a4)に変換される。
 *a4) スコア……弾幕ごっこの成績。加点方式。全ての残機を失うと全てのスコアが没収されてしまう。
 *b1) STG……シューティングゲームの略語。敵を撃墜しつつ敵から放たれる弾を避けるという困難を楽しむゲーム。マゾヒストしかやらない。「東方文花帖」、「ダブルスポイラー」はシューテングゲーム(*b2)である。
 *b2) シューテングゲーム……単なるオヤジギャグ(*b3)。
 *b3) オヤジギャグ……この文章のほとんど全てを構成しているもの。
 *2) 命蓮寺……寺。「東方星蓮船」に出演したメンバーの楽屋。星輦船という船に変形するという、噴飯ものの機能を本気で搭載している。
 *3) 宮古芳香……ゾンビ(*c)。初登場。通称「動かないダッチワイフ」。宮古芳香というのは仮名である。宮古芳香に主体性は存在しない。
 *c) ゾンビ……死にぞこない。くたばりぞこない。存在しているだけで周りから嫌われる存在。
 *4) 人妖平等……人妖平等とは、人間だとか妖怪だとかいう先入観に騙されてはいけないという考えである。人間とか妖怪とかには関係なく気に入った者とはお近づきになり、気に入らない者は叩きのめせばよいということである。決して「人間を愛するように妖怪を愛せ」だとか「右の人間を叩かれれば左の妖怪を叩け」という意味ではない。
 *5) 西行寺幽々子……幽霊。初登場。名もない木っ端幽霊であり、大した目的もなくふらふらと出てきた。当然そのような奴は一面ボスでしかあり得ない。何故かドリームキャストを頭の上に乗せている。それぐらいしか語ることがない。
 *6) プリズムリバー四姉妹……幽霊の四姉妹。初出は「東方妖々夢」。通称「虹川四姉妹」。当然、幽霊としての格は西行寺幽々子なんかよりもずっと高い。長女、ナントカ・プリズムリバー。次女、カントカ・プリズムリバー。三女、ウンヌン・プリズムリバー。四女、カンヌン・プリズムリバー。
 *7) 聖白蓮……尼の妖怪。初出は「東方星蓮船」。通称「ジャイアントババア」。人妖平等を唱えるが、人妖平等を実践してよいのは主人公だけである。その為、主人公の希少性を脅かす危険人物であると主人公らから警戒されている。
 *8) 南無三……白蓮の造語。意味はなく、掛け声的に使われる。白蓮のキャラ付けにしか用いられない。
 *H) カリスマ……白痴性。これが高いほど人気が出る。設定された年齢とその言動にみられる精神年齢が一致していない場合、高カリスマなキャラクターを目指していると思われる。しかしカリスマが高くなりすぎると「H」(*d)などと呼ばれるようになる為、適当にカリスマブレイク(*e)する必要がある。
 *d) H……バカ。
 *e) カリスマブレイク……キャラクターを疑われるような行動を取ること。
 *10) 寅丸星……虎の妖怪。初出は「東方星蓮船」。二つ名は「血に飢えた虎」。貴重品を横領する癖がある。そのことを詰問すると噛みついてくる。とても危険。
 *11) ナズーリン……鼠の妖怪。初出は「東方星蓮船」。二つ名は「鈍色の悪魔」。本人も配下の鼠も多種多様のウィルスを保菌しており、ペストやHIVなども保菌している。かなり危険。
 *12) 封獣ぬえ……妖怪。鵺。初出は「東方星蓮船」。二つ名は「怒りの封獣」。普通に人を殺す。普通に危険。
 *13) 二ッ岩マミゾウ……狸の妖怪。初登場。二つ名は「毒狸」。「マミゾウ印のマホービン」という名の結界術を用い閉鎖系を作り出すことができる。その逆も然り。ぬえの応援として外界からやってきた。たぶん危険。得意技に「スリーパー・ホールド」がある。
 *14) 神霊……今まで悪霊だったものが一周まわって崇められだしたもの。
 *15) 幻想郷……東方シリーズが展開されている舞台。日本の何処かに存在するらしい。中つ国と似たような存在。
 *16) タイガー・ジェット・ショウ……寅丸星。初出は「東方永夜抄」。二つ名は「狂える虎」。「鬼殺し」という伝説を持っている。得意技に「コブラクロー」がある。
 *17) ナズドーラ・ザ・ブッチャー……ナズーリン。初出は「東方永夜抄」。同作にてジ・アンノウンとタッグを組み、「地上最凶悪コンビ」(*f)として登場。二つ名は「灰の呪術師」。呪術者としては幻想郷の五指に入るほどの実力者。得意技に「地獄突き」がある。
 *f) 地上最凶悪コンビ……「東方永夜抄」にてタッグを組んで異変の解決に臨む主人公らに対抗してタッグを組んで現れたボス。Exステージに登場。邪道弾幕を放つナズドーラ・ザ・ブッチャーと、外道弾幕を放つジ・アンノウンのコンビは弾幕ごっこの枠を飛び越えて自由自在に反則技を繰り出した。
 *18) ジ・アンノウン……封獣ぬえ。初出は「東方妖々夢」。二つ名は「平安の怪物」。解封術を得意とし、どんなに堅牢な封印であろうとも彼女の前ではひどく不確かなものとなってしまう。「東方妖々夢」では西行妖(*g)の封印を解いた。「東方永夜抄」ではナズドーラ・ザ・ブッチャーと共に、地上最凶悪コンビとして登場。得意技に「凶器攻撃」がある。
 *g) 西行妖……――其の秘密を知りたくば「東方妖々夢」を購入されたし――
 *19) うんとこしょ、どっこいしょ……地面に埋まっているカブを引き抜くときの代表的な掛け声。
 *20) 霍青娥……神霊。初登場。壁抜けができるのは神霊だから。
 *21) 蘇我屠自古……神霊。初登場。雷を操れるのは菅原道真だから。
 *22) 物部布都……神霊。初登場。風水を操れるのは安倍清明だから。
 *23) 豊聡耳神子……神霊。初登場。十の話を全て同時に聞き分けられるのは聖徳太子だから。
 *24) 異変……主人公に与えられた課題。主人公は異変が発生しなければ主人公として振る舞えない為、主人公は異変が発生すると歓喜のあまりオーガズムに達する。
 *25) 博霊霊夢……巫女。主人公。初出は「東方紅魔郷」。あだ名は「主人公」。一体何なのかよくわからない存在。人間なのか妖怪なのかも分からない。肌の色からするにゾンビではないかとの疑いもある。会話能力が絶望的なまでに低いが、これは霊夢がいついかなるときにおいても酔っぱらっているからである。あまりにも会話が噛み合わないので聾ではないかとの疑いもある。主人公としては優秀。
 *26) 霧雨魔理沙……人間の魔法使い。主人公。初出は「東方紅魔郷」。あだ名は「ペット」。魔理沙は重度の窃盗癖を有しているが皆からはペット感覚で生温かい目で見守られている。魔理沙はものを見る目がないので価値の無いものばかり取っていくので、そのようなものならば魔理沙が死んでから取り返すことになっても全く困らないからである。人畜無害。しかしそんな魔理沙でも「東方花映塚」では新キャラクターの風見幽香(*h1)にマスタースパーク(*h2)を真似られた。
 *h1) 風見幽香……妖怪。初出は「東方花映塚」。あだ名は「花を育てている気の良いおばさん」。鈍足。新キャラクターにありがちな功名心に駆られ、魔理沙のマスタースパークを自分のものだと主張し、八雲紫(*h3)の傘を差しているというキャラクターを真似た。しかしそんな幽香でも「東方星蓮船」では新キャラクターの多々良小傘(*h4)に傘を差しているというキャラクターを真似られた。
 *h2) マスタースパーク……ただのぶっといビーム。ひとかけらの工夫も美学も感じられず、そこに存在するのは極めて幼稚な自己満足だけであり、技と呼ぶのも恥ずかしい代物。こんなものを使うぐらいなら被弾したほうがよっぽどましである。
 *h3) 八雲紫……スキマ妖怪。未出演。あだ名は「ババア」。設定のみが語られている存在であり、どのような存在なのかはよく分からない。サンタクロースと似たような存在。
 *h4) 多々良小傘……唐傘の付喪神。初出は「東方星蓮船」。あだ名は「コソ泥を超えたコソ泥」。クソボロボロの唐傘を差している。舌が長い。その非常に狡猾なキャラクターは未来永劫誰からも許されることはない。地球からも許されない。片目を潰されたので左右で目の色が違う。片足を潰されたので一本足で飛び跳ねるように歩く。
 *27) 東風谷早苗……巫女の妖怪。主人公。初出は「東方風神録」。あだ名は「腋巫女」。二人目の巫女であるせいかキャラ被りをやたら気にする。キャラ付けとして常に腋を露出している。髪を緑に染めている。その余裕のなさがとにかく愛おしい存在。魔理沙同様、皆から可愛がられている。
 *28) 魂魄妖夢……半人半妖半霊。主人公。初出は「東方妖々夢」。あだ名は「気ちがい」。「東方妖々夢」はタイトルからも分かるとおり、妖夢のために作られた作品である。妖夢は重度の幽霊愛好者である為、異変とは無関係の者を一作品につき二三人殺してしまう。非常に危険。
 *29) いつも通りに異変を解決……異変に関係ありそうな奴に手当たり次第に弾幕ごっこを吹っ掛けること。
 *30) 守谷神社……早苗が主張する己の起源。元々は守谷一族のものであったが早苗がこれを略奪して利用している。
 *31) 博霊神社……霊夢が日頃利用している多目的広場。行き過ぎた侘び寂びの為か霊夢しか利用しない。
 *32) END……「終わり」という意味を持つ英単語。この場合は通常、物語の終わりを意味する。
あれ、そういえば、エンディングのネタバレは御法度なんでしたっけ。あはは。
ただの屍
作品情報
作品集:
29
投稿日時:
2011/11/15 08:07:49
更新日時:
2011/11/15 17:07:49
分類
あらすじ
ネタバレ
1. NutsIn先任曹長 ■2011/11/15 22:23:13
ほうほう。
『神霊廟』はプレイして、テキストファイルも読みましたが、そんなストーリーが隠れていたとは。
見事な考察!! 親切な注釈!!
いやはや、目から鱗が落ちる思いですよ。

とりあえず、

真面目に読んで消費した時間を返して下さい。
2. 名無し ■2011/11/15 22:42:34
なぜ全部読んでしまったのだろう
ハイパーリンクつけて欲しかった
3. 名無し ■2011/11/16 10:44:49
なんで聖さんはこんなにもぶち倒される役が似合うのかなあって思いました。
4. 名無し ■2011/11/23 00:13:16
作品は今後の参考資料として重宝させてもらいます。作者様に感謝
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