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『好奇心は猫を殺す』 作者: 幻想保査長

好奇心は猫を殺す

作品集: 31 投稿日時: 2013/01/11 22:07:51 更新日時: 2013/01/12 07:07:51
こつーん……こつーん……

薄暗い坑道の中に足音が響く

はぁ〜……

吐き出した息が白いモヤとなって出る

寒い時期なだけに坑道の中は外よりも冷え込んでいた

防寒対策に着こんでいるが、それでも身震いするほど寒かった

無意識に両手を合わし、すりすりと擦り、摩擦熱を起こす

足音を出している少女は思った

(なんで私こんなところにいるんだろ……)

まぁこんな所に来たのも、自分の意志であるが……

そう思いながらも、少女は足を前に出し、進んだ

今でも使用されているのか、裸電球が足元を照らす

だが、それでも中は薄暗かった

転ばないように注意しながら少女は歩く

ある程度の歩いた後、少女は一息小休憩をとった

丁度いい岩を見つけ、それを椅子代わりに腰掛けた

腰掛けた少女の可愛らしいお尻から冷え切った岩の冷たさが伝わるが、そこは我慢

しんっ……と痛くなるほどの静寂な坑道

肩からさげた牛革製の入れ物に入っている物に手をかける

取り出したそれは鈍い黒光りを放ち、ズシリとした重さが手に伝わる

その黒光りするそれは、二十六年式拳銃と呼ばれる物であった

銃砲店で一般にも売られている回転式拳銃

しかし、値段は二十二圓といささか一般には高価な値段だった

護身用の拳銃が購入できる者は金に余裕のある中流層か、富裕層であった

護身用にと購入した拳銃を見つめるこの少女は、稗田家の当主である稗田阿求

「妖怪から身を護るために購入したのですが……」

「実際、効くのでしょうか……」

女性でも扱える銃なのだが、低反動な銃に阿求は疑問を持たざるを得なかった

二十六年式拳銃の使用する9mm×22R弾薬は扱いやすい半面、殺傷能力が低かった

実際、外界で至近で相手を3発銃撃したが、死亡にも至らなかった事例が在る

なぜ御阿礼の子の阿求がこんな所にいるのかは少し時を遡る………

ある日のことであった

魔法の森の住むアリス邸に向かう男がいた

男は人形遣いアリスに会いに行くところだった

ふと、男の視界の端に人影が映った

気になって見直すと、ここでは見慣れない服装をした人物であった

「誰だ……あいつ?見慣れない奴だ……」

男は思案するが、香霖堂の店主意外あのような服装する奴見たことがない

がっちりとした体格をしていたから恐らく男であろう

例え居たとしてもすぐに記憶が残る

男が思案している間にその人物は林の奥に向かって行った

「何処に行くつもりだ……」

気になって男は気付かれないに尾行をした

暫く後を尾行けていると、里からそう遠く離れていない炭山の採掘場に辿り着いた

しかしこの採掘場は事故が多発した為に現在封鎖されていた

崩落やら有毒ガスの発生などの理由で言われてるらしいが、真相は定ではない

見慣れない服装の男は、そのまま炭坑へと続く横穴に姿を消した

姿が見えなるなるまで見ていた男は一旦里に戻った

里に戻った男は里の会合の時にこの事を報告した

「うむ……見知らぬ男が封鎖された採掘場か……」

「慧音先生はどう思う?わしは若けぇ者集めて捜索すればいいじゃろうかと」

「いや、それは私は反対だ。管理されてない坑道内を探索は危険すぎる」

この時同席していた稗田阿求は男が話していた見知らぬ人物に興味を持った

(これは何か面白そうな事ですね………)

謎の男……一体何者なんでしょうか……

その封鎖された採掘場の地下に行けば何かわかるんでしょうか……

阿求の脳内に様々な妄想が繰り広げられる

あの男は幻想郷の転覆を狙う悪者だとか

地下には秘密組織が存在し、大規模な地下基地が存在したりとか………

その地下基地にはいろんな怪獣や巨大機械人形が造られているだとか………

そして元に組織の悪事を防ごうと脱走してきた青年が私に不思議な力を託し、義憤に燃える私は
彼の願いを叶えるために正義のヒーローとなって変身し、悪の秘密結社に……

「阿……んっ………阿求………?」

声が聞こえる…男の人の声が聞こえてくる

誰?私の名を呼ぶ者は?

「阿求さん?あの〜、阿求さん?」

自身の左肩を小さく揺さぶられながら名前を呼ばれてはっとする

隣を見るとカーキ色の三八式軍衣を着た青年が阿求を心配そうに見ていた

彼だけではなく、慧音も集まっている会合の者たちも阿求に視線を向けていた

妄想から現実に引き戻された阿求はコホンと咳払いをする

「阿求、体調が優れていないなら無理をする必要はないのだぞ」

「いえ、大丈夫です」

「あのぉ、もしかしてお疲れですか?」

「本当に大丈夫ですから…すいませんでした、続けて下さい」

慧音に一言窘められた後、会合は続けた

しかし真面目に会合をうけるも、またもや妄想展開してしまい、その後また慧音に窘められてしまい
会合が終わった後、慧音と二人っきりの説教時間を受けたのは言うまでもない

結局、具体的な案は出ず、謎の男の件は放置と云う件で終わった

屋敷に戻った阿求は謎の男に興味を持ったのか、気になって気になってしょうがなかった

すでに稗田阿求は使命を丁度終え、後は儀式の日を待つだけであった

それまでの日はまだまだ長く、穏やかな日々を過ごしていた

時間通りに起床したあと、身嗜みを整え、出された朝食を完食する

すでに読み終わった書物を見、読み飽きたら蓄音器をかける

聞きなれた音が蓄音器が発し、和室の部屋に音が満ちる

昼には紅茶を飲み、茶菓子を食しながら呆然と過ごす

そして時間通りに夕食を食し、時間通りに入浴して、空いた時間は何もすることがなくて、これまた
茫然として、時間の頃合いを見て就寝する

毎日これの繰り返しであった

変わったこうでもようと思い、日記を書こうとしたが、殆ど変化しない日常を記しても意味がないと
思い、気が付けば日記を書くことを止めていた

決まった日常を過ごすだけという日々に、彼女自身は退屈を感じていた

(はぁ………楽しくないわね………)

里の会合行く時でも彼女は幽鬱であった

そんな幽鬱な彼女に変わった変化が訪れたのだ

「ああぁぁぁ!気になる気になる気になるぅ!知りたい知りたい知りたいぃ!」

謎の男の件で阿求に潜む知的好奇心がぎゅんぎゅんと疼いていたのだ

いてもたっていられなくなった早速準備に取り掛かった

論より実行!これが阿求のモットーなのだ

愛用の雑嚢と背嚢を引っ張り出すと写映機や隠顕灯などあれやこれやと詰め込んだ

準備は整り、出発しようかと思ったが、日はすでに傾きかけていた

さすがに夜で歩く訳はいなないので、仕方なく阿求は明日出かけることに決めたのであった

翌日、寒い朝の心地よく温まっている布団から出たくないと思いながらも、なんとか這い出た

キンッキンに冷えた水を顔にかける

まだ残る眠気が一気に吹っ飛び、今日の予定を思い出す

「朝食をとったら、出発しましょう………!」

侍女達が作った朝食をとった後、出かけることを老侍女に伝えたのち、昨日準備した道具の入った荷
物を背負った

ズシリと重い荷物が阿求の体にかかるが、この程度の重さは大丈夫である

そして金庫にを開け、中に保管してある拳銃と拳銃嚢を一緒に取り出しす

拳銃は阿求がまだ妖怪の記録していた活動期に購入した代物である

丸腰で幻想郷をうろつくのは自殺行為に等しいので、さすがに自衛火器を購入せざるを得なかった

例え撃退できなくても、怯ませることがげきればいいのだ

リーチの短い刃物よりは遥かに心強いだろう

鉄でできた冷たい拳銃をしまい、拳銃嚢を肩にかけて阿求は屋敷の門をくぐり出た

そして現在の状況に至る

はぁ〜っ………

再び阿求の小さい口から吐息が吐かれる

冷たい空気に吐き出された息は可視化なもやとなり、そして消え去った

そして息を吐いては手を擦り合わす

「予想以上に坑道は冷え込んでいますね……」

こんなことなら手袋を装備すればよかった……っと、後悔するが、今後悔してもどうにもならない

膝に置いている拳銃を牛革製の拳銃袋に入れると休憩を終え、再び隠顕灯を手にして阿求は寒い炭坑
を進んだ

一定間隔で吊り下げられた裸電球が照らす、薄暗い炭坑内に少女の足音が響いていた

右手には隠顕灯を持って前方を照らし、左手には毒ガス対策に防毒面を持って

毒ガスが出る所を何の対策も無しに行く程馬鹿ではない

屋敷にそういう物が常備されていなかったので、目的地に向かう前に取り扱っている店に立ち寄り店
頭に安く販売していた一六年式防毒面甲型という代物を予備吸気缶を含めて購入したのだが………

帰りに和菓子屋に立ち寄る金銭がなくなってしまったのが失態であった

「毒ガスが発生したから封鎖したと聞いたのですが、坑道内は空気は全然淀んでいませんねぇ……」

彼女言う通り、炭坑内の空気は淀んでいるどころか、異臭の臭いすらしていなかった

ガスが自然に治まったのだろうか?それとも………

「もし、このまま手ぶらだったらどうしましょう……あら?」

運搬用の線路が続くのみの炭坑に変化が現れた

近寄ってみると、そこには重圧な鋼鉄製の扉が鎮座していた

阿求が見渡してみると、扉の入り口近くに赤錆びた看板がたっていたことに気が付いた

錆びのせいで刻まれた文字が見ずらいがなんかとか読めれるようだ

”Welcome. To the outlet.”

「これは……英語という言語かな?う〜ん、残念ながら読めませんけど、一応……」

看板に書かれている文字を雑嚢から鉛筆と手帳を取り出し、文字を記録

里に戻った後、英語の教養がある人に解読してもらう為だ

文字を手帳に記すと同時に、背中に気配が

「その薄紫色の髪と椿の髪飾り……もしかして稗田阿求か?」

声色からして男性のようだが、阿求は怖くて振り向くことはおろか、指先すら動かなかった

いつの間に背後をとった?

しかし、背後をとられたことよりも疑問が浮かんだ

ここまで辿り着くまでは一本道……正確には途中3つ程分岐があったのだが、3つの分岐の片路は崩落
してあって、完全に炭坑が埋もれていた

成人どころか、童が隠れるような場所はなかった

「どうしたんだ?そんなに体をカチカチにして……こっちを向けよ」

肩を掴まれると、半ば強引に振り向かれてしまった

まず視界に映ったのは暗い種の着物

恐る恐る視線を上げると、幾何学模様が彫られた鉄製をつけており、表情を窺い知る事が出来ない

人間なのだろうか?それとも人間の皮を被った妖怪?

「………なんかとても失礼なこと考えているんじゃないか?」

「は、ひあぁ……い、いえいえいえ!そ……そんなことは滅相もっ!!」

唐突にずいっと幾何学仮面が阿求の眼前に迫る

それも後、顔から数十cmまで触れられるくらいの距離で迫ったのだ

相手の無機質な表情に対して阿求は涙目ながらもぶんぶんと否定の意思を表現する

(そんな不気味な仮面つけて迫らないで下さいよ……)

そんな阿求の心情を知らない幾何学仮面はじろじろと舐めて見るように彼女の顔を見つめた

いや、そもそも穴が開いていない仮面から見えているのだろうか?

”ガコンッ”

突然、大きな音がした

音のした方を見ると、閉まっていた鉄の扉が開いたのだ

扉の入口から濃緑色の外套を着込んだずんぐりむっくりした男性が現れた

「………どうした?何か面倒なことでも起こしたのか?」

「いや……客だ。稗田家の令嬢がわざわざこんな所に訪れに来た」

男の視線が阿求のほうへと変わる

ジロジロと自分の顔と体を交互に見られる

それに対して阿求は怯えのこもった目をかえす

「……なるほどな。それで、どうするつもりだ」

「令嬢がここまで来たんだ。観光案内してやろうじゃないか」

ニヤリと仮面の男が口元がつり上がった……そんな表情が見えたような気がした

阿求の本能の危険信号が知らせる

あの鉄の扉の向こうに連れていかれてはいけない……っと

見てはいけない光景が広がっていると、本能が知らせる

(こ、ここから逃げなきゃ……っ!)

こんな嫌な場所からは逃げるが勝ち!

一刻もこんな所から逃げようと足を動かせようとする

しかし肝心の足は震えて動かなかった

「それじゃあ、この俺が色々見せてやる」

仮面男が逃げようとする阿求の着物を力任せに掴み、引き摺る形で鉄の扉の向こうへと連れて行った

着物が首を締め、苦しさでジタバタと暴れる

「ぎ…ぐ、ぐる゛じぃ゛…は、離ぜぇ!だ、助げ……っ!」

少女の助けを求む声は、扉が閉まる音と共にかき消された

扉の向こうには地下の空洞を利用した建物があった

その建物に連行された阿求が目にしたのは倒錯的な世界であった

視界に映るのは処刑、拷問、殺し、性欲、汚物

耳からは聞えてくるのは嬌声、悲鳴、絶叫、助けの声、求む声

嗅覚から感じるのは鉄の臭い、異臭、悪臭、性臭

阿求は激しい眩暈と頭痛に襲われ、喉から甘酸っぱい物が込み上がった

異常な光景から顔を逸らそうにも、仮面男の両手で顔を固定されてできない

阿求は男に強制的に色々な所に連れまわされ、強制的に色々なものを見せつけられた

紅白巫女に似た一糸纏わぬ少女が何人もの男性の陰茎に囲まれながら、快楽に溺れていた

白濁に濡れた緑髪の巫女は人に限らず、獣にも交わっていた

黒い毛皮の犬の陰茎に貫かれ、醜くい豚の螺旋状の陰茎を喜々とした顔でしゃぶりついていた

中には快楽を与えるのに特化した機械に犯される一本角の少女や、様々な蟲がざわざわと少女の柔軟
な体を貪り回されるサイドテールの妖精などなど……

「うぶっ……うぉろろろろろろろ……っ!」

”びちゃびちゃびちゃ”

立ち込めるキツイ臭いに耐えきれず、阿求は吐いた

喉を固形物が遡る感覚が嘔吐感を助長する

吐き出された吐瀉物には阿求が今朝食べた朝食が原型に近いままのもある

涙目ながらえずく阿求の姿に、仮面男は笑った

そして、阿求の休む間もなく、仮面男に強引を振り回わされる

どこに連れて行かれるのおは分からない

仮面の男は笑いながら阿求の髪の毛を掴みながら引き摺る

彼女のあげる声なんか全て無視して笑いながら引き摺る

連れていかれている間にも色々なのが見えた

麻袋を被ったエプロン姿の人が銀髪のメイドを捌いて、調理した人肉を立ち寄る人に売っていた

人肉を買った客は舌鼓ながら美味しそうに咀嚼していた

1型迷彩服の軍人が黄土色の髪を持つ住職に11.4mm拳銃を取り出し、銃口を彼に向けると、彼女は泣
きながら無様に命乞いをするが、彼は構わずに拳銃の引き金を引いた

数回の乾いた破裂音と同時に空薬莢が床に落ちる音が響く

平然と行われた殺人に誰も咎める者はいなかった

むしろ、好奇に満ちた視線を殺された彼女をジロジロと見ていた

殺す者もいれば、中には少女を便器にする者もおり、翼の生えた姉妹二人を糞尿を浴びさせたり、食糞
行為をさせたりしていた

姉妹の姉は半液状の下痢便を反抗的な目をしながらも下痢便を啜り、妹の方はまるで好物を与えられ
たかのように嬉しそうに強烈な悪臭を放つ固形便を口に入れ、じっくり咀嚼して味わっていた

そんな姉妹を見て、阿求は二度目の嘔吐をしたのだった

ニ回の嘔吐と異常な光景を見た事で満身創痍な阿求

仮面男のある部屋の扉を蹴飛ばして入ると、阿求を部屋のど真ん中に放り投げた

「ぎゃうっ!?」

運悪く顔面をうち、彼女の前歯数本は折れ、鼻からは鼻血がボタボタと垂れてた

激痛にもがく彼女をよそに仮面男は部屋の照明を入れた

視界に映ったのは赤い血

照らされた部屋には床も壁にも血で塗られていた

それも血塗られた多種多様な拷問処刑器具で部屋は埋め尽くされていた

痛み気付いていなかったが、意識したとたん充満した鉄錆の臭いが鼻についた

「最後の観光案内……それは、稗田阿求の公開処刑だ」

男の発した言葉で、血生臭い部屋に歓声があがる

見渡すと、いつの間にか観衆が部屋に集まっていたのだ

観衆の歓声の中、阿求は呆然としていた

仮面男の発言に理解するまで数秒の時間を要した

そして、自分が見世物のように殺されると理解した途端、反射的に手が動いた

回転拳銃を取り出すと、自分を処刑すると宣言した幾何学仮面男に銃口を向ける

「わ、私は見世物のように死にたくないです!」

「ほう…それで?その銃で俺を撃つのか?俺を射殺するのか?」

「わ、私は本気ですよ!し、死にたくなかったら私を出口まで案内しなさい!」

震えるのを抑え、仮面の男に銃口を突きつける

「……阿求、お前はひとつ間違いを犯してる。それも素人のやるような……」

「な、なにを言って…」

「お前は俺に近寄りすぎだ。こういうことが起こるんだよ」

刹那、阿求の手に握っていた拳銃が消えた

一体何が起こった?拳銃はどこにいった?

視線で探すと、阿求の拳銃は仮面の男の手に握られていた

何てことはない、近寄りすぎて仮面の男に奪われただけだ

「俺に銃を突きつけるなんてな……悪い手はその手か?」

”パァン!”

破裂音が聞こえたと同時に右肩に熱くなる感覚が襲った

「…………えっ?」

右肩を見ると、着物に穴が開いており、その穴を中心にジワリと赤い染みが広がり、そこで仮面の男
が奪った拳銃で自分の肩を撃ち抜いたと理解した同時に阿求は撃ち抜かれた痛みで座りこんだ

「どうだ?自分の銃の弾丸の味は?」

「う………うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

部屋に響く程の大きな悲鳴

少女の悲鳴に観衆は盛り上がる

その隙に仮面の男は素早く阿求を木製の十字架に縛りつけた

「処刑は伝統の磔刑で執行しましょうか……」

磔刑とは…受刑者を磔にし、両脇から肩に向けて槍で肩から突き出るまで数回貫く処刑だ

外界の日本という国では戦国〜明治時代まで続いたと云われている

ちなみに女性は十字架、男性はキの字型の柱に磔られる

磔られた阿求は必死に悪足掻くが、キツク縛られた麻縄はびくともせず、もがくほど肌を傷つけるだ
けだった

磔阿求を立て掛ける準備をしている一方、阿求に槍を突く執行人は誰にするかで抽選会を始めていた

執行人が決まった頃には処刑の準備は完了し、後は阿求の横腹に槍を突き刺すだけであった

抽選で選ばれた二人の男はとても嬉しそうな表情で槍を握っていた

「お、お前たちは狂っている!人じゃない!お、鬼めっ!!」

「それは困るな。鬼になったらもう豆は食えなくなってしまう」

聴衆の中の誰が言った冗談で、笑いが零れる

しかし、阿求は笑えなかった

「ふ、ふざけ……があああぁぁぁぁぁぁ!!」

痺れを切らしたのか、執行人の一人がついフライングをしていまった

遅れじともう一人は思いっきり阿求の脇腹を突き刺す

激痛で阿求の喉から叫びが絞り出される

処刑会場は阿求の絶叫に一気に盛り上がった

刃が引き抜かれて、再び突き刺されては叫ぶ

余りの激痛についに失禁してしまう

だが、失禁しようが脱糞しようが肩まで貫き出るまで阿求は槍で突かれるのだ

(な……なん…で……私が………こんな目に………)

4回ほどで突かれた阿求はショック死してしまうが、それでも尚、槍は阿求の体を貫く

周囲に肉片が飛び散り、大きな血溜まりができた頃、やっと槍の刃が阿求の肩から突き出た

刑執行後、暫く遺体は晒され、その後は死体愛好家に玩ばれ続けられたのだった

かくして九代目阿礼乙女である稗田阿求は、友人に囲まれず住み慣れた稗田の屋敷ではなく

封鎖された採掘場の地下誰とも知らぬ奥深くの場所で見世物にされながら殺されましたとさ

翌日、稗田阿求が失踪した事に里は大騒ぎになった

大規模の捜索隊がかりだされ、広範囲に捜索したが見つからなかった

それもそうだ、探し人はすでに手に届かぬ所に有るのだから

封鎖された採掘場を捜索してみたが、炭坑内には有毒ガスが噴き出していており、しかも崩
落が起き、採掘場の捜索は中止せざるをえなかった

ある霊園に稗田家の墓があった

墓には稗田阿求の字が刻まれているが、その墓には阿求の骨壷はない……
やっと書き上げたと思ったらもう朝じゃないか……

次は見直しおさなきゃ…あぁ、でも眠い…

もういいやこれで…このままあげよう…

なので、おかしい所あるかもしれないが、眠たいので寝ます
幻想保査長
作品情報
作品集:
31
投稿日時:
2013/01/11 22:07:51
更新日時:
2013/01/12 07:07:51
分類
稗田阿求
1. NutsIn先任曹長 ■2013/01/12 19:47:21
記録者が、よりにもよって欲望が垂れ流される『排水口』に堕ちてしまったのですか……。

二十六年式拳銃は私も持っていますが、回転式拳銃は基本的に.38口径を愛好する私から見ても豆鉄砲ですね。
それ以前に拳銃の使い方、いや、使い所が間違っていましたけどね。
向けた時点で引き金を引かなきゃ。

『好奇心は猫を殺す』と言いますが、そんなことはありません。
私、猫好きですから野蛮なことはしませんよ。知りたがりやの小娘は、さて、どうかな……。

じゃ、今宵は12番の鹿撃ち用散弾で四肢切断と洒落込むか。くっくっく……。
2. 名無し ■2013/01/14 02:03:24
見世物になった阿求ちゃんのお肉が新鮮なうちに調理して食べたいなあ
3. 名無し ■2013/01/27 14:10:48
坑道内の少女は模されたものかそれとも本物か
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