Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『昨日も、一昨日もその前も、私は頑張って階段掃除しました。私の努力はいつかかならず報われる。幽々子様そうですよね?』 作者: ギョウヘルインニ

昨日も、一昨日もその前も、私は頑張って階段掃除しました。私の努力はいつかかならず報われる。幽々子様そうですよね?

作品集: 31 投稿日時: 2013/07/03 04:50:47 更新日時: 2013/07/03 13:51:56
「幽々子様、朝ですよ起きてください」
「……うん? 何、まだ起きる時間じゃないでしょう?」


 幽々子が自室で眠っていると、布団の上に妖夢に勢いよく馬乗りにされて無理やり起こされた。
 
 幸いなのか、幽々子が幽霊だっとということと、妖夢の体重が同じぐらいの年頃の少女と比べてとても軽かったので怪我はなかった。

「でも、もう日の出です起きてください」
「私は眠いし、別に日の出からやることはないわ」

 幽々子は眠かった。妖夢が夜ねている間だって仕事をしていたからだ。
 
 枕営業では断じて無い。そういうことは、泣きたくなるから自身ではしない。

 普通に帳簿の整理をしていた。だから、眠い。

「やることは、あります。これから作ります。そうですね、今日は剣の稽古をしましょう」
「……だから、寝かせてよ」

 実は最近いつもこうだった。あれほど嫌がっていた階段掃除を結果はついてこないが熱心に取り組んだり、進んで何かに妖夢は取り組むようになった。

 それ自体はとてもいいことだと、最初だけ幽々子は思っていた。

 残念なことに妖夢の熱心は本人にそのつもりはなくても亡霊に迷惑をかける熱心だった。

「え? なんなんですか? 私が早起きして努力しているのになんなんですか?」
「……一人で、努力して。ね?」

 それを言い終わったか終わったぐらいにガバッと、かけ布団が剥ぎ取られた。

 もう、幽々子は起きるしかないのだろうか?

 頼るべき寄る辺のかけ布団はないのだから。

「頑張りましょうね」
「朝は低血圧気味だからいやなの」
「何言ってるんですか? 太陽が昇ってるんです。我侭言わないでください」
「お願い。本当に眠いの」

 敷布団の上にまるでリスを連想させるように幽々子は丸く縮まり眼をきつく閉めた。

 起きたくない。起きる必要がない。なのに、無理やり覚醒させらていく幽々子の気持ちを妖夢は気付かない。気付こうとしなかった。

「ああ、もう! これだから、幽々子様は駄目なんです!」
「そんな、なんでそうなるの?」
「私は、努力しているんです。なのに、幽々子様はどうしてそういう惰性的な日々をすごして居るのですか? 上の者が範を示さず何が主人か!」

 捕まえて来た獲物のように、掛け布団を妖夢はかけ布団を掴み上げた。その動作に何か違和感を感じた幽々子は薄めを開け様子を見た。
 
 妖夢はかけ布団に向けて刀を向けていた。もう、布団の運命はレミリアでも操作することは出来ない。
 
「返して、布団かえして」
「こんな、物があるからいけないんです」

 急いで起き上がって、取り返そうとしたが遅かった。もう、全て終わっていた。低血圧だから頭がくらくらする。
 
 かけ布団はズタズタに切り裂かれ、中に入っていた羽毛が部屋中に散らばってしまった。

 結局、幽々子はそれを片付けるため起きねばならなかった。

 


 そんな、幽々子を尻目に妖夢は一緒に努力してくれそうな妖怪求めて、白玉楼から駆け出した。












「あなたなら、分かりますよね? パチュリーは教授なんですよね?」
「……そんなことより、この半霊を外して」


 結局、妖夢はまたパチュリーのところにやってきた。教授とは名ばかりで、実質は妖夢のお守りを押し付けられていたのだった。
 
 今日は特に意味は無いが、やさしい朝日のさす観葉植物いっぱいのテラスにパチュリーはいた。空気は物理的にとても綺麗だ。しかし、心情的には澱んでいた。
 
 なぜこの、幸薄いパチュリーにさらに幻想郷は試練を与えたのだろうか?それは、小悪魔にしか分からない。その秘密は、墓場まで持っていくほど重い話ではない。
 
 そんな、パチュリーに半霊を巻きつけ妖夢は尋問まがいみたいなことをしていた。実体の半霊なのだから特にこれといった害は無いが気分が滅入ってくる。

「自分で努力して外したらどうですか? 努力して、それでも駄目なら外してあげてもいいですよ」
「これさわれないし、あなたがやってるんだから。とってくれればいいのに」

 頼みの小悪魔も今は、甘い匂い誘引されてどこかに行ってしまっている。パチュリーのピンチに気付いたといても、もう間に合うことは無いだろう。

「なんで、そうやってどいつもこいつも努力を怠るんですか?」
「違うわ。私だって努力しているわ」

 でも実は、小悪魔が居ないのでパチュリーはそれにかまけてかなりいい加減なことをしていた。

 3日ぐらい服を着替えてなかったりする。

 それでも、妖夢よりかは身なりがいいので、ばれてはいない。
  
「じゃあ、半霊外すのだって努力したらどうですか?」
「努力するところが違うわ」

 妖夢の意地悪に努力で対抗することになんの価値があるのだろうか?

「なんなんですか! 言い訳ばかりの魔法使いは紫って相場なんですか!」
「酷い、私が何をしたっていうの?」
「だから、したんじゃなくてしてないんです! パチュリーと話しても何の価値もありません!」

 そういうと、妖夢はパチュリーの帽子についている月を引っ張り奪ってしまった。
 
「ちょっと、やめて! 返して」
「返して欲しければ、頑張って追いかけてることですね」

 そいうと、妖夢はパチュリーを思い切り蹴飛ばして月を持ったままそのばを逃走したのだった。




「なんだ、追いかけてこない」

 妖夢は無駄に早いその足で、すぐに外に出ていた。

 ここまで、やって追いかけてこないようではパチュリーは努力を怠っている怠けた奴だと妖夢は思った。



 
「……早く帰ってきて、コア、助けて......」

 蹴られて足を挫いたパチョリーは立ち上がることすら出来ない。
 







「映姫は努力してない人を見たら説教しますよね?」
「まあ、説教しますが。それがどうしました?」


 そして、いつものコースを走り抜けて妖夢は映姫の下にやってきた。

 最近、小町がいくてを阻むことがあったが、今日は甘い香りに誘われて小町は留守だった。

「幽々子様は努力してないんですよ」
「そんなことないと、思いますが」

 映姫は幽々子が普段どういうことをしているかは、知らない。が、多分目の前に居る厄災のせいで苦労していそうだ。

「でも。朝も過ぎたのにまだ起きないんです」
「朝起きないのは、確かに良くはないですね」

 今の話を聞いただけでは、確かにそれはよくない。たまには、妖夢だって正しいことを言うのかもしれない。

「そうですよね」
「説教しに行ってあげましょう」

 映姫は努力の人だった。もう既に144時間くらい起きたままでずっと公務していた。

 心身共に疲労のきわみだったが、間違ったことをそのままにしておくわけにはいかない。

 だから、その体に鞭打って白玉楼に向かい幽々子に説教しに行くことにした。

 ふと、時計がめにはいった時間は朝の6時だ。時間の感覚が狂っていたので、もう正午ごろだと思っていた。

 白玉楼は特別なことが無い限りは、そんなに早く営業を開始しない。だから、まだ起きる必要がないのだろう。

 また、妖夢が勝手なことでさわいでいるのだと気づいてしまった。 
 

「なんだか、急に眠くなってきました。説教はまた今度にしまうぅ」

 閻魔様なのに、なんだか間抜けたあくびを映姫はする。時間を知ってしまったことにより、一気に今までの疲れがでてしまったのだった。

 なんだか、妖夢に対応するのが馬鹿らしく思えた。

 それでも、忙しい人だから閻魔様用の机に頭を預けてその場で眠ってしまった。

「な、なんなんですか? 幽々子様に説教してくれるんじゃないのですか?」

 その後、妖夢は起こそうとして映姫の無防備な頭に何度もパチュリーの月を突き刺したが血が吹き出るだけで終に起きることは無かった。
 
 

    


「どいつも、こいつも努力しない。私ばかり努力しても意味が無い」


 こうして、妖夢は努力なんてするだけ無駄なのだと一人さとり、今日は階段掃除をしないで郷に遊びに行くと決めたのだった。







 ようやく、羽毛を片付けた幽々子は二度寝するために新しい羽毛布団の羽を採りにいくために屋台に向かったのだった。
 
 

 朝の運動が出来るし、朝食も食べられるからミスティアは一羽しか居ないが一石三鳥だった。
屋台にいってもミスティアは居なかった。

まだ、夜雀は夜活動するのでミスティアは助かった。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
31
投稿日時:
2013/07/03 04:50:47
更新日時:
2013/07/03 13:51:56
分類
妖夢
幽々子
パチュリー教授
映姫
1. 矩類 ■2013/07/03 22:04:05
妖夢が留守ならなんとか階段にゴミ……ではなく自機を落とさずに済みそうです。
つまり階段が汚れる原因は妖夢。大体すべての原因は妖夢。悪いのは妖夢。
2. NutsIn先任曹長 ■2013/07/03 22:19:54
徒労を努力と勘違いした、頭が可愛そうな庭師のお話でした。
とりあえず、妖夢を傷害、強盗、強要の罪でしょっ引けよ……。
労働者階級は、どいつもこいつも甘い香り(ハナシ)につられてイッちまったし、管理職も多少バグッているし……。
妖夢一人が悪いわけじゃないんだよね。一際目立っているだけで。
3. 名無し ■2013/07/03 22:36:02
あなたの作品が好きです
4. 名無し ■2013/07/03 23:48:00
これが産廃例大祭に投稿されてたら百点入れてましたよ。
5. ふすま ■2014/06/11 19:15:06
妖夢…どうしてこうなった
名前 メール
パスワード
投稿パスワード
<< 作品集に戻る
作品の編集 コメントの削除
番号 パスワード