見れない

　その日、映姫は混乱していた。
　
　排水口絵板３なるものが新設されているらしい居のだが、その閲覧がかなわず混乱していた。

　噂によると履歴とキャッシュなるものに、閲覧を阻まれているらしい。

　でも、その操作の方法を映姫の乏しいパソコンの知識では到底出来ることではなかった。

　こんな日々がもう既に何日たっているのだろう。

　今頃、排水口絵板３ではどれだけ嗜虐的な作品が投稿されているのだろうと想像すると気がおかしくなってしまいそうだった。

　カチャカチャ意味も無く左クリックを連打し続けた。




「クソ、クソ、クソー！」


　普段裁判所で仕事を丁寧にこなしている姿はそこには無かった。


　排水口絵板３を見ようと悪戦苦闘していると、裁判の時間になってしまった。


　今日もまた、あの霖之助が何か粗相をしたらしい。犯した罪の大小に関わらず死刑にしようと思った。


「役立たずめ！」


　悪いのは自分なのにガンと！力任せにキーボードを殴りつけた。

　いくつかのキーが壊れてしまったかもしれないがかまうことなどい。


　
　愛用の猟銃を懐に隠して法廷に向かうのだった。