鈴仙自機化祝賀祭

その日、鈴仙はいつも通り薬を売りいつも通り夕飯を食べていつも通り寝たはずだった。
何か寝苦しいと思って目を覚ますと、何故か両手両足を縛られて床に転がされていた。

「え？な、何これ！？」

なんとか外そうともがくが何故か外れない。
どうやら特殊な素材で出来ていてとけないようである。
東方エロ同人御用達の都合良く妖怪を捕まえられる道具シリーズだ。

「ああもう！てゐの悪戯かしら？早く外さないと…」

と、その時、鈴仙の周りから拍手が響いてきた。
拍手は徐々に鈴仙を囲むように近付いてくる。
パチパチパチ。
パチパチパチ。

「だ、誰？」

パチパチパチ。
パチパチパチ。
気が付けば鈴仙のすぐ近くまで謎の男達が迫っていた。
格好自体は何の変哲も無いのだが状況が状況なのでかなり異様な光景である。
鈴仙は近付いてくる男達に身を竦ませた。

そして十分な距離まで男達が近づくと拍手は鳴り止み、男達は互いに示し合わせて言葉を発した。

「「「「鈴仙！自機化おめでとー！！」」」」
「……は？」

一斉に歓声が上がり全員が祝いの言葉をかけてくる。
縄で縛られている手を握ったり、肩を叩いて来る者もいた。
鈴仙は訳も分からず困惑していたが、刺激しない方が良いと思ってなんとなくお礼の言葉を返し続けた。

しかし突然一人の男がビール瓶を取り出すと、突然それで鈴仙の腹を殴ってきた。

「鈴仙おめでとう！」
「がっっ！！？」
「おめでとう！おめでとう！！」
「ゲホッ！！やめっ！！？オェッ！！？」

堪らず咳き込むが男は手を止めない。
そのまま足に叩きつけるとビール瓶が砕けた。

「おめでとおおおおおおおお！！！」
「あああああああああっっ！！！？」

脛のが血に染まり堪らず鈴仙は悲鳴を上げる。
恐らく骨も無事では無いだろう。
ビール瓶で殴っていた男が瓶の残骸を放り捨てると別の男が前に進み出た。
よく斬れそうなドスを取り出すとそのまま手の指を斬り落とす。

「鈴仙おめでとう！」
「いたいいいいいいいいっ！！？」
「おめでとう！おめでとう！！」
「やめて！！やめてええええええ！！」

巧みな刀裁きで次々に指を斬り落とす男、只者では無い。
鈴仙は絶叫しながら許しを請うが男は止まらない。

「おめでとおおおおおおおおお！！！」
「いやあああああああああああっ！！！」

男は先程ビール瓶で殴られた脛に刀を振りかざすと綺麗に斬り落とした。
鈴仙は痛みに耐え切れず失禁する。
辺りは血と尿で水浸しになり異臭が立ち込める。
妖怪といえどこの傷は重症だろう。

「鈴仙！鈴仙！おめでとう！！」
「もうやめて……」

叫び疲れた鈴仙は弱々しい声で懇願するが、その声が聞こえないかのように三番目の男が近づいてきた。

「鈴仙セックス！セックス！可愛い！セックス！」

男は今までの男とは様子が違う。
どうやら鈴仙に欲情しているようだった。
鈴仙はレイプならば体の部品を失う事は無さそうだと少しだけ安心した。

「セェェェェエエエエエエックス！！！！」

男は鈴仙に向かって突撃するとズボンを脱ぎ捨て、パンツを脱ぎ、鈴仙のスカートとパンツを引き裂くと、男性器を勃起させて、
背中に背負った槍でブレザーの上から鈴仙の腹を突き刺した。

「ぎゃあああああああああっ！！！？」

突然の暴挙に堪らず血を吐く鈴仙。
予想していなかった突然の暴力に想像を絶する痛みが襲う。

「セックス！！セックス！！」
「やめっ！！？ぞれ！！ゼックスじゃ…」
「セックス！！！It's SEX！！！」

鈴仙の抗議も無視して槍を何度も突き立てる男。
股間を勃起させたまま腹をメッタ刺しにする。
鈴仙はもはや虫の息だ。

「ゴフッ……たす……け」

残りの男達が集まり、鈴仙の上に何かを積み上げる。
鈴仙にはそれが何なのかもはや確認することは出来ない。

「おめでとう！」
「おめでとう！」
「おめでとう！」

鈴仙に積み上げられた物が一斉に爆発した。
どうやらそれはダイナマイトだったようだ。
鈴仙は綺麗に爆発で弾け飛び、ようやく長い痛みから解放される事になった。

「「「「鈴仙！自機化おめでとー！！」」」」

男達は満足したよう祝いの言葉を口にしながらどこかへ消えていった。